3月商業動態統計|販売額49.1兆円5.5%減/卸売6.6%・小売4.6%ともに減収
経済産業省が、3月度の商業動態統計速報を発表した。昭和28年(1953年)から始められた商業動態統計は、工業統計と並んで、国の基幹統計である。小売業・卸売業を営む企業と事業所・店舗の事業活動に関する動向の把握を目的とするもので、毎月、調査・発表される。
その3月の商業販売額は49兆1280億円で全年同月を5.5%下回った。商業販売額は小売業と卸売業のすべての販売額である。
卸売業の販売額は36兆2840億円で6.6%減。そのなかで大規模卸売店の販売額は9兆9427億円で6.4%のマイナスだった。
小売業の販売額は12兆8440億円と4.6%のマイナスだ。
小売業のなかでは医薬品・化粧品小売業だけが1.5%増加した。織物・衣服・身の回り品小売業が22.3減、百貨店などの各種商品小売業が21.0%減と大幅に前年を下回った。機械器具小売業が6.7%減、燃料小売業が6.5%減、無店舗小売業が1.8%減、自動車小売業が1.0%減、飲食料品小売業が0.5%減とほとんどのカテゴリーが前年を下回った。
小売業態別の販売額を伸び率順に並べると以下の通りになる。
ドラッグストア +7.5%(6096億円)
ホームセンター +3.4%(2722億円)
スーパー +1.3%(1兆2417億円)
コンビニエンスストア ▲5.4%(9577億円)
家電大型専門店 ▲9.5%(3885億円)
百貨店 ▲31.9%(3787億円)
百貨店・スーパー販売額は1兆6204億円、前年同月比10.1%のマイナス。総合スーパーは1兆2417億円の2.5%増(既存店は1.3%増)だったが、百貨店は3787億円の32.7%減(既存店は31.9%減)の大幅減収となった。商品別では衣料品は36.0%減と大幅に減少したが、飲食料品は3.5%と伸長した。
コンビニエンスストアの売上高は9577億円、5.4%の減少だ。ファストフードと日配食品は6.2%減、加工食品3.8%減、非食品3.2%減。
家電大型専門店販売額は3885億円で9.5%の減少。情報家電だけが1.4%増だが、カメラ類が44.3%減、通信家電が36.2%減、生活家電7.5%減、AV家電が2.4%減。
ドラッグストア販売額は6096億円で7.5%増だ。家庭用品・日用消耗品・ペット用品18.8%増、食品18.2%増、ヘルスケア用品(衛生用品)・介護・ベビー15.0%増、調剤医薬品10.4%増、トイレタリー3.1%増だった。一方、ビューティケア(化粧品・小物)10.1%減、OTC医薬品5.2%減、健康食品4.1%減。
ホームセンター販売額は2772億円、3.4%の増収だ。家庭用品・日用品11.4%増、ペット・ペット用品4.9%増、DIY用具・素材4.2%増、園芸・エクステリア3.3%増、電気2.5%増。一方、オフィス・カルチャー15.9%減、カー用品・アウトドア6.0%減、インテリア2.0%減となった。