4月百貨店統計|前年同月比売上高73%減/統計開始以来最大の減少率
日本百貨店協会(東京都中央区、村田善郎会長)発表の「百貨店売上概況」によると、新型コロナ感染拡大のなかで4月の売上高は1208億円の前年同月比72.8%減となり、前月の33.4%減からさらに39.4ポイントダウンした。これは1965年1月の統計開始以来、最大の減少率だ。調査対象店舗は前月から1社2店減り、73社203店舗。
新型コロナウイルス感染症により、4月7日に7都府県に発出された緊急事態宣言は、16日には全国に拡大した。これに伴って、百貨店の営業自粛がさらに拡がり、外出自粛も強まった。入店客数は8割減と大幅に減少した。
顧客別ではシェア99.6%を占める国内市場が70.6%減で7カ月連続のマイナスだ。
海外からの渡航者の入国制限はほぼすべての国が対象となり、訪日客が激減した。インバウンドは購買客数99.5%減、売上高98.5%減と大きく落ち込んだ。
大都市の10都市では72.8%減、地方の10都市以外でも64.2%減だった。
多くの店舗が食品フロアの営業を継続したことから、食料品は百貨店全売上高の4割以上のシェアを占める結果となった。巣ごもり消費から、ECサイトでは2倍以上の伸びを示す店舗も見られるなど、急伸した。とくに、食料品、化粧品、婦人バッグ、衛生用品などが動いた。