8月商業動態統計|商業販売額12.4%減/卸売業16.6%減・小売業1.9%減
経済産業省が、8月度の商業動態統計速報を発表した。昭和28年(1953年)から始められた商業動態統計は、工業統計と並んで国の基幹統計である。小売業・卸売業を営む企業と事業所・店舗の事業活動に関する動向の把握を目的とするもので、毎月、調査・発表される。
その8月の商業販売額は40兆8120億円で前年同月比マイナス12.4%となった。商業販売額は小売業と卸売業の合計販売額である。
卸売業の販売額は28兆3930億円で16.6%減。そのなかで大規模卸売店の販売額は7兆9391億円で13.3%のマイナスだった。
小売業の販売額は12兆4190億円と1.9%のマイナスだ。
小売業の内訳では織物・衣服・身の回り品小売業が前年同月比17.4%減ともっとも大きく、続いて自動車小売業が14.1%減、百貨店などの各種商品小売業が12.2%減、そして燃料小売業が7.1%減少となった。一方、もっとも増加したのは無店舗小売業で7.9%増。機械器具小売業が3.8%増、その他小売業が3.2%の増、飲食料品小売業が2.7%増、医薬品・化粧品小売業が1.6%の増加となった。
百貨店・スーパー販売額は1兆6881億円、前年同月比1.2%のマイナス。スーパーは1兆3279億円の5.6%増(既存店は3.7%増)と好調だったが、対照的に百貨店は3602億円の21.3%減(既存店は20.0%減)の減収となった。商品別では衣料品が17.0%減少したが、飲食料品は8.7%増加した。
コンビニエンスストアの売上高は1兆0341億円で5.6%の減少だ。ファストフードおよび日配食品は6.6%減、加工食品3.5%減、非食品は2.6%減少となった。
家電大型専門店販売額は4523億円で9.5%の増加。情報家電が21.0%増、生活家電が12.6%増、AV家電4.4%増、その他が1.5%増加となった。一方、カメラ類が24.6%減、通信家電が7.9%のマイナスだった。
ドラッグストア販売額は6417億円で9.1%増だ。ヘルスケア用品(衛生用品)・介護・ベビーが42.2%増、その他が16.0%増、家庭用品・日用消耗品・ペット用品が14.4%増、食品が12.5%増、トイレタリーが6.6%増、調剤医薬品が5.4%増、健康食品が5.2%増、OTC医薬品が5.0%の増加となった。一方、ビューティケア(化粧品・小物)だけが9.2%の減少となった。
ホームセンター販売額は3222億円で、12.4%の増収だ。園芸・エクステリアが22.8%増、電気が16.9%増、DIY用具・素材も16.9%増、インテリアが14.1%増、ペット・ペット用品が11.7%増、カー用品・アウトドアが11.6%増、家庭用品・日用品が8.4%増、その他が4.3%の増加となった。そしてオフィス・カルチャーだけが8.2%の減少となった。
小売業態別の販売額を伸び率順に並べると以下の通りになった。
ホームセンター +12.4%(3222億円)
家電大型専門店 + 9.5%(4523億円)
ドラッグストア +9.1%(6417億円)
スーパー +5.6%(1兆3279億円)
コンビニエンスストア ▲5.6%(1兆0341億円)
百貨店 ▲21.3% (3602億円)