5月商業動態統計|小売業前年比8.2%増/百貨店598%増・コンビニ5.3%増
経済産業省が、5月度の商業動態統計速報を発表した。小売業・卸売業を営む企業と事業所・店舗の事業活動に関する動向の把握を目的とするもので、毎月、調査・発表される。
その5月の商業販売額は41兆7100億円で、前年同月比プラス14.4%となった。商業販売額とは小売業と卸売業の合計販売額である。つまり商業とは小売業と卸売業の総称である。
卸売業は29兆7630億円の17.0%増、小売業は11兆9470億円の8.2%増となった。なお、商業販売額の季節調整済前月比は3.8%の低下で、卸売業は2.4%減、小売業は0.4%減。季節調整済みは、季節要因以外に曜日・祝祭日要因、うるう年要因によっても調整されている。
小売業を業種別に見ると、織物・衣服・身の回り品小売業が前年同月比16.7%増、各種商品小売業(百貨店、総合スーパーなど)が16.4%増、医薬品・化粧品小売業は2.3%増加となった。昨年は4月7日に緊急事態宣言が発出され、首都圏の百貨店、ショッピングセンターが休業していた。その反動が続いている。一方、無店舗小売業が0.9%減、飲食料品小売業が0.2%の減少となった。
業態別に見ると、百貨店・スーパー販売額は1兆5410億円と、前年同月比6.0%の増加だ。
そのうちスーパー(総合スーパーと食料品スーパー)は1兆2641億円の1.2%減で、既存店も1.9%減。一方、百貨店は2768億円の58.8増、既存店も61.9%増と伸長した。
商品別では衣料品は37.1%増、飲食料品は1.1%増。
コンビニエンスストアの売上高は9734億円で前年同月比5.3%の増加だ。ファストフードおよび日配食品は5.7%増、加工食品2.4%増、7.9%増とすべてのカテゴリーで増加した。
家電大型専門店販売額は3820億円で0.7%増。
ドラッグストア販売額は6180億円で1.8%増。
ホームセンター販売額は3230億円で4.6%減。
業態別の売上高伸長率では、百貨店が大幅に伸びた一方、スーパー、ホームセンターは昨年のコロナ特需の反動減でマイナスとなった。
百貨店 +58.8% (2768億円)
コンビニエンスストア +5.3%(9734億円)
ドラッグストア +1.8%(6180億円)
家電大型専門店 +0.7%(3820億円)
スーパー ▲1.2%(1兆2641億円)
ホームセンター ▲4.6%(3230億円)