10月百貨店統計|売上高3848億円2.9%増と3カ月ぶりのプラス

(一社)日本百貨店協会(東京都中央区、村田善郎会長)が発表した「百貨店売上概況」によると、10月の売上高は3848億3612万円の前年同月比2.9%増と、3カ月ぶりのプラスとなった。調査対象は73社189店。

10月は緊急事態宣言等が解除され、主要顧客層の外出機会が増加したことに加え、各社が企画した組織顧客向け施策や物産展等各種催事も奏功した。高額商品の売上げは引き続き伸長し、気温低下で衣料品など秋冬商品も好調だった。なお、入店客数は0.8%減とほぼ前年並みだったが、2019年比では22.0%減とコロナ禍前の水準には至っていない。

顧客別では、国内市場2.6%増。インバウンドは49.3%増だったが、2019年比では87.7%減と厳しい状況に変化はない。

地区別では、大都市が9地区で前年を上回り、4.3%増と回復傾向だった。一方、地方は0.4%減となり、都市と地方の差は、前月より2.0ポイント拡がった。

商品別では、家庭洋品を除く4品目の衣料品、身のまわり品、雑貨、食料品が3カ月ぶりにプラスとなった。また、富裕層を中心に、ラグジュアリーブランドなどの高額品は9カ月連続で前年実績を上回っている。宣言解除で外出意欲が高まり、旅行用品や靴、アクセサリーなどが堅調だった。また、気温低下でコートやブルゾン、ジャケット、セーターなども動いた。

食料品は、人気の物産展等食品催事の他、弁当、惣菜など巣ごもり関連も底堅かった。和洋菓子は土産需要の復調もあり伸長した。おせちやクリスマスケーキの予約は、EC・店頭ともに好調に推移している。

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