11月百貨店統計|売上高4497億円8.1%増・客数4カ月ぶりに7.0%増
(一社)日本百貨店協会(東京都中央区、村田善郎会長)が発表した「百貨店売上概況」によると、11月の売上高は4497億2371万円の前年同月比8.1%増と、2カ月連続のプラスとなった。客数は7.0%増加で4カ月ぶりのプラスとなった。調査対象は73社189店。
11月は感染者数の減少傾向が続いたことで、主要顧客層の外出機会と購買意欲が高まった。また、各社の催事企画や外商顧客・カード会員向施策等の効果もあり、売上げと客数が増加した。2019年との比較では、売上高7.4%減、入店客数21.9%減と、未だコロナ前の水準にはおよばないが、インバウンドを除外すれば着実に回復傾向にある。
顧客別では、国内市場8.0%増。インバウンドは24.7%増だったが、2019年比では86.7%減と厳しい状況に変化はない。
地区別では、全地区で前年をクリアした大都市が10.2%増と伸長した。一方、地方は5地区で前年を超え2.7%増とプラスに転じたが、都市と地方の差は、前月よりさらに2.8ポイント拡大した。
商品別では、主要5品目全てがプラスとなった。衣料品は、気温低下などの天候与件から、コート、ジャケット、セーターの他、マフラーやストールなどの防寒アイテムも動き、二桁増となった。ラグジュアリーブランドなどの高額品は増勢が続いている。食料品では、自家・進物需要ともに好調だった和洋菓子が伸長した。おせちやクリスマスケーキの予約は、ECを中心に昨年を上回る勢いで推移した。