9月商業動態統計|商業販売額49.7兆円7.1%増/小売業販売額12.6兆円
経済産業省大臣官房調査統計グループが毎月の商業動態統計速報を発表する。商業とは小売業と卸売業の総称であり、小売業・卸売業を営む企業と事業所・店舗の事業活動に関する動向を把握することを目的に調査される。
具体的には商業販売額の動向として、卸売業販売額と小売業販売額の動向、そして業態別の販売額の動向として、百貨店・スーパー販売額、コンビニエンスストア、家電大型専門店、ドラッグストア、ホームセンターの統計数値が発表される。
9月の商業販売額は49兆7380億円、前年同月比7.1%の増加となった。内訳は卸売業が37兆1470億円(8.0%増)、小売業は12兆5910億円(4.5%増)。
なお、商業販売額の季節調整済(季節、曜日・祝祭日・月の長さの要因を調整したもの)前月比は0.8%の上昇、卸売業は0.1%の上昇、小売業は1.1%の上昇だった。
主要卸売業の業種別販売動向は以下の通り。
小売業を業種別にみると、医薬品・化粧品小売業が12.6%増、自動車小売業が10.3%増、各種商品小売業(百貨店など)が8.8%増、ガソリンの高騰が続く燃料小売業が7.1%増、その他小売業が6.7%増、機械器具小売業が3.7%増、無店舗小売業が0.5%増、一方で、織物・衣服・身の回り品小売業が3.6%減、飲食料品小売業が0.4%減となった。
小売業を業態別にみると、9月の百貨店・スーパー販売額は1兆6304億円、前年同月比4.8%増。百貨店は4217億円(19.1%増)、スーパーは1兆2088億円(0.5%増)。ちなみに、スーパーとは「売場面積の50%以上についてセルフサービス方式を採用している事業所であって、かつ、売場面積が1500平方メートル以上の事業所」であり、家電大型専門店、ドラッグストア、ホームセンターを除いた事業所を指す。
既存店は、百貨店が19.9%増、スーパーは0.5%減。
商品別では、衣料品が18.4%の増加、飲食料品は1.1%の増加となった。なお、百貨店・スーパーの季節調整済前月比は、0.6%上昇して、百貨店は3.3%の上昇、スーパーは1.0%の上昇となった。
9月のコンビニエンスストアの商品販売額およびサービス売上高は1兆0206億円で前年同月比2.3%の増加。商品別にみると、ファーストフードおよび日配食品が3684億円(7.7%増)、加工食品が2648億円(5.4%増)、非食品が3384億円(6.9%減)となり、商品販売額は9716億円(1.5%増)。サービス売上高は490億円(21.2%増)。
9月の家電大型専門店販売額は3801億円、前年同月比7.1%増。
9月のドラッグストア販売額は6371億円、前年同月比5.6%増。ドラッグストアは好調が続く。
9月のホームセンター販売額は2571億円、前年同月比3.1%減。
家電大型専門店、ドラッグストア、ホームセンターの3業態についての詳細は別掲する。
6業態の前年増減率は以下の通り。
百貨店 +19.1%(4217億円)
家電大型専門店 +7.1%(3801億円)
ドラッグストア +5.6%(6371億円)
コンビニエンスストア +2.3%(1兆0206億円)
スーパー +0.5%(1兆2088億円)
ホームセンター ▲3.1%(2571億円)