6月SC統計|既存SC売上高7.6%増/インバウンド客の来館者増、夏物好調

(一社)日本ショッピングセンター協会(東京都文京区、清野智会長)が6月の「SC販売統計調査」を発表した。既存SC売上高は前年同月比伸長率プラス7.6%だった。調査サンプル数は、505SC。

6月は、前月からの新型コロナウイルスの5類移行や全国旅行支援、インバウンド需要増加などの影響で来館数が増え、前年超えとなった。観光地や旅行客の往来が多いターミナル駅周辺のSCがとくに好調だった。

コロナ禍前の2019年と比較すると総合でマイナス7.7%となっている。しかし、立地別でみると北海道と九州・沖縄の中心地域、都市別でみると札幌市と福岡市で2019年を上回った。

立地別にみると、中心地域は総合でプラス11.8%、周辺地域はプラス5.9%となった。とくに中心地域の大都市は総合でプラス16 .1%となった。国内外の旅行客の来館が大幅な伸びにつながった。

中心地域・中都市は総合でプラス4.5%となった。観光地や繁華街立地のSCは好調な一方、外出機運の高まりにより地元客が遠出し、来館数が減ったSCもあった。

周辺地域は総合でプラス5.9%となった。レジャー需要にも対応する広域大型SCは好調な一方、地域密着型SCでは来館数が減少しているところがみられた。

地域別にみると、北海道は、総合でプラス13.5%となり最も伸長率が高かった。中心地域だけでなく周辺地域でも2桁伸長となった。中心地域に関しては2019年比でもプラス0.7%とコロナ禍前の水準を超えた。国内外の旅行客やイベント、コンサート開催による来館数の増加が要因となった。

関東は、総合でプラス8.1%となった。国内外の旅行客、とくにインバウンド客の来館数が増加したことで、東京区部を中心に2桁伸長のSCがみられた一方、大都市以外の地域では来館数が前年割れしているSCもみられた。

近畿は、総合でプラス6.9%となった。台風や悪天候の影響で月前半は伸び悩んだSCが多かったものの、中心地域はプラス13.3%と2桁伸長となった。とくに京都市は多くのインバウンド客の来館もあり、プラス14.3%となった。

九州・沖縄は総合でプラス11.4%と、北海道に次ぐ伸長率だった。とくに福岡市は大都市で最も高いプラス24.1%と大幅な伸長で、韓国を中心としたインバウンド客の増加が寄与した。

業種別では、「ファッション」はプレセールや気温上昇により、夏物商材が高稼働した。「飲食」は旅行客の来館やコロナ感染対策緩和により好調だった。「医薬・化粧品」はメイク用品が、「サービス」は、美容やアミューズメントが好調だった。

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