8月百貨店統計|売上高4035億円3.9%増/30カ月連続プラス
(一社)日本百貨店協会(東京都中央区、村田善郎会長)が2024年8月の「全国百貨店売上高概況」を発表した。調査対象は、70社179店。
8月の売上高は4034億9400万円(前年同月比3.9%増)、入店客数は(1.8%増)で、ともに30か月連続のプラスとなった。コロナ前の2019年比とほぼ同水準で推移している。
8月は、台風や大雨による一部店舗の臨時休業・時短営業などのマイナス要素はあったが、引き続きラグジュアリーブランドなどの高付加価値商材とインバウンドが牽引した。記録的な猛暑を背景に盛夏アイテムが好調だったほか、帰省や旅行ニーズによる関連商品も堅調に推移した。各社が企画した外商顧客向け催事や会員施策も活況で、夏休みのファミリーイベントや物産展などの食品催事も奏功した。
地区別では、インバウンド需要と好調な高額消費、盛夏商材がけん引し、広島以外の9都市で前年実績をクリアした。札幌はリニューアル効果もあり、二桁増となった。
商品別では、主要5品目のうち3品目で前年実績を上回った。引き続きラグジュアリーブランドのバッグや時計、美術・宝飾などの高額品が伸長した。衣料品や服飾雑貨は、盛夏商材やUV関連アイテムが好調だったほか、一部秋物商材も堅調だった。食料品は1.2%減と 2カ月連続のマイナスだが、菓子は帰省や旅行、手土産需要で健闘し、ほぼ前年並みで推移した。