1月SC統計|既存SC売上高4.9%増/北陸地域、能登地震の反動で16.9%増
(一社)日本ショッピングセンター協会(東京都文京区、清野智会長)が2025年1月の「SC販売統計調査」を発表した。調査対象は532ショッピングセンター(SC)。
1月度の既存SC売上高は、前年同月比4.9%増だった。2022年3月以降、35カ月連続で前年をクリアしている。気温低下による冬物商材の稼働、インバウンド客による売上げ増、曜日まわりに恵まれたことなどにより前年を上回った。
立地別に見ると、中心地域は総合で7.6%増、周辺地域は3.7%増となった。中心地域は大都市を中心にインバウンド客の来館が売上げを押し上げた。周辺地域はインバウンド客の来館があったSCのほか、レジャー需要にも対応する広域商圏型SCが好調だった。
地域別では、「北陸」が総合で16.9%増と、もっとも伸長率が高かったが、これは前年の元日に能登半島地震が発生した影響で、石川県や富山県を中心に休館や時短営業を行った反動による。「北海道」は総合で6.6%増で、とくに中心地域のSCはインバウンド需要により好調だった。また「九州・沖縄」6.5%増、「中部」6.1%増、「近畿」6.1%増、「関東」3.5%増、「四国」3.4%増、「中国」2.1%増、「東北」1.8%増だった。東北は豪雪の影響で来館者が大幅に減ったSCもみられた。
業種別では 「ファッション」は、気温低下によりニットやアウターなどの冬物衣料が稼働した。成人式需要でオケージョン商品も好調だった。月を通じてセール商材の在庫を確保できた店舗は好調を維持した。
「雑貨」は、アニメやゲームなどのキャラクター雑貨が人気だったほか、気温低下により防寒アイテムが稼働した。初売りでの福袋も好調だった。
「食料品」は、初売りにおいて食物販の福袋が人気だった。国内外旅行客や帰省客の来館があったSCでは土産品が好調だった。生鮮食品や加工食品は価格高騰による売上増がみられた。