経済省11月の商業販売額▲1.7%だが、ドラッグストアとHCは明暗!

平成27年11月分の商業動態統計速報が、12月28日の今日、経済産業省から発表された。経済産業省も御用納め。

毎月20日前後に前月の営業実態が各業態ごとの協会から報告されているが、それに続いて月末に経産省から速報される。

商業販売額(税込み)は37兆6450億円で前年同月比1.7%の減少であった。

そして、季節調整済前年同月比も▲2.5%となった。
*季節調整とは、経済統計の原計数から季節の変動による業績のばらつきを取り除いた指数である。月ごとに変化する休日数、気温による需要の変動などの季節の要因を取り除いて、業績を正確に評価するために生まれたものである。)

1.卸売業販売額の動向

販売額は、26兆1200億円、(前年同月比▲2.0%)。
季節調整済み前年同月比も、▲2.7%と減少した。

卸売業の業種別で前年同月比でプラスとなったのは、以下のとおり。
医薬品・化粧品9.7%、食料・飲料7.3%、家具・建具・什器2.8%、
建築材料1.9%、農畜産物・水産物1.6%。

一方、減少したのは、鉱物・金属材料▲14.5%、化学製品▲8.2%、その他▲7.1%、
衣服・身の回り品▲5.0%、各種商品▲2.2%、機械器具▲0.4%、繊維品▲0.3%だった。

スーパーマーケットやコンビニ、ドラッグストアの主力商品分野は問屋も好調で、総合スーパーや百貨店の衣料品分野の卸売業は不調だった。

大規模卸売店販売額は8兆5415億円となり、前年同月比▲6.3%となった。

商品別にみるとプラスになったのは、医薬品・化粧品17.8%、
その他の機械器具が16.8%、紙・紙製品10.1%。

一方マイナスは、石油・石炭▲32.2%、一般機械器具▲25.4%、鉱物▲19.6%、
鉄鋼▲13.4%、非鉄金属▲13.3%となった。

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  (表はすべて経済産業省の「商業販売額の動向」より)

2.小売業販売額の動向

販売額は、11兆5260億円、(前年同月比▲1.0%)。
季節調整済みも▲2.5%。

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商品別で前年同月比で増加となったのは以下のとおり。
医薬品・化粧2.7%、飲食料品1.7%、その他1.0%、自動車0.9%。

一方、減少したのは、燃料の▲14.2%、各種商品小売業(百貨店)▲1.7%、
織物・衣服・身の回り品▲0.9%、機械器具▲0.2%となった。

個別の動向に関する要因は、
自動車小売業――人気車種の新型車発売前の状況があり、わずかな伸び。
織物・衣服・身の回り品――気温高の影響で、冬物衣料の不調によりマイナス。
燃料――市況の影響を受けて低下に歯止めがかからない。
機械器具――平年並みの水準まで回復。

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3.百貨店・スーパー販売額の動向

販売額は、1兆6501億円(前年同月比▲0.8%)。季節調整済は▲3.1%となった。既存店でも▲1.5%。

(百貨店)
百貨店は5992億円(前年同月比▲2.9%)。季節調整済▲4.2%で、既存店は▲2.6%。

主力の衣料品は、全体で▲6.7%。
詳細は、紳士服・洋品▲9.7%、婦人子供服・洋品▲8.7%、その他衣料品▲5.6%、
身の回り品▲0.9の減少。

その他は全体でプラス2.9%。
詳細は、その他商品プラス5.8%、家具プラス0.3%、家庭用電気機械器具プラス0.2%。
一方、家庭用品▲6.7%、食堂・喫茶▲3.9%の減少となった。

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日本百貨店協会から発表された全国百貨店の11月売上高概況は、売上高は5418億9045万円。前年同月比マイナス2.7%、8カ月ぶりの減となった。11月は全般を通して天候不順や温暖な気候となり、冬物衣料に大きく影響した。また昨年に比べ土曜日が1日少なかったことが、大きなマイナス要因だったと発表された。経産省の数値と同期している。

(スーパー)
ここでいう「スーパー」は総合スーパーと大手食品スーパーである。
販売額は1兆0509億円(前年同月比プラス0.2%)。
季節調整済では▲2.6%。既存店は▲0.9%であった。

衣料品全体では前年同月比▲6.5%。
詳細では、その他の衣料品▲9.7%、紳士服・洋品▲6.9%、婦人・子供服・洋品▲6.4%、
身の回り品▲4.5%と全てがマイナスとなり苦戦した。

そして、「スーパー」の主力商品である飲食料品は2.0%増加となった。

また、その他は全体では前年同月比▲1.2%。
詳細は、食堂・喫茶▲6.7%、家庭用品▲4.0%、その他の商品▲1.3%。
一方、家具はプラス5.6%、家庭用電気機械器具プラス4.0%と健闘し、マイナス幅を減らした。

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日本チェーンストア協会から発表された総合スーパーと食品スーパーの販売統計は、総販売額は1兆0682億2583万円。比較対照が可能な既存店ベースでは前年比マイナス1.0%となり8カ月ぶりの減。マイナス要因は、食料品は好調に推移したが、気温高などの天気の影響を受け、衣料品、住関品が季節商品を中心に不調に終わったと報告された。こちらも経産省と同期している。

4.コンビニエンスストアの動向

商品販売額及びサービス売上高は8992億円(前年同月比プラス4.2%)。
内訳は商品販売額が8544億円(プラス4.0%)、サービス売上高は448億円(プラス9.6%)。

商品別にみると、
ファストフード及び日配食品は3352億円(プラス6.2%)
加工食品は2427億円(プラス4.1%)
非食品は2766億円(プラス1.2%)と、プラスが並んだ。

サービスも順調に数字を伸ばしている。

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日本フランチャイズチェーン協会発表のコンビニエンスストアの11月統計調査月報によると、11月のコンビニは7607億4900万円(前年同月比プラス0.9%)。8カ月連続プラス。天候の影響も受けず、サービスも順調に伸びてプラスを計上したと発表した。

経産省の統計は全店、協会の数値は既存店。そこで差異が出たが、コンビニ業態は強い。

5.家電大型専門店販売額の動向

販売額は、3358億円(前年同月比▲3.7%)。
商品別でプラスとなったのは、その他6.5%、生活家電1.6。
一方、通信家電▲19.0%、カメラ類▲16.7%、情報家電▲9.1%、AV家電▲0.9%と減少した。

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6.ドラッグストアの販売額の動向

販売額は、4345億円(前年同月比プラス7.3%)。
商品別では、食品10.4%、ビューティケア(化粧品・小物)8.8%、
健康食品8.3%、ヘルスケア用品(衛星用品)・介護・ベビー7.2%、
その他6.6%、調剤医薬品6.3%、家庭用品・日用消耗品・ペット用品5.7%、
トイレタリー4.9%、OTC医薬品4.8%と今月も全てプラスとなり、絶好調。

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7.ホームセンターの販売額の動向

販売額は、2718億円(前年同月比▲2.2%)。

商品別でプラスとなったのは、
ペット・ペット用品1.7%、家庭用品・日用品1.3%。
マイナスは、その他▲8.5、カー用品・アウトドア▲5.3%、インテリア▲4.3%
園芸・エクステリア▲4.2%、オフィス・カルチャー▲3.0%、電気▲1.9%、
DIY用具・素材▲1.1%となり、今月は苦戦。

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11月の結果をまとめると、
ドラッグストア7.3%、コンビニエンスストア4.2%となり、商品別も全てプラスとなり、好調を維持した。
総合スーパー&スーパーマーケットは全店では0.2%のプラス。しかし既存店ではマイナス0.9%だった。
他は、全てマイナスで、苦戦は続く。
卸売業▲2.0%、小売業▲1.0%
百貨店▲2.9%、家電大型専門店▲3.7%、ホームセンター▲2.2%。

ドラッグストアの好調は、やはりインバウンド効果と食品ラインロビングの貢献であろう。11月の訪日外客数は、前年同月比41.0%増、164万8000人で、これまで過去最高だった2014年の116万8000人を48万人上回ったとJNTO(日本政府観光協会)が発表している。12月も各国に休暇があり、訪日外客数は増える一方である。ドラッグストアはまだまだ好調が続くであろうし、百貨店にも光明が見えるはずだ。

食品とインバウンド。このトレンドは2016年にも引き継がれる。

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