6月景気判断・不透明感と緩やかな持ち直し
家計、企業、雇用。
6月の景気判断は、
現状、先行きとも、
すべてで低下した。
内閣府が8日に発表した6月の「景気ウォッチャー調査」。
景気の「現状」と「先行き」を5段階で評価する。
その5段階評価に下記のとおり点を与えて、
各回答区分の構成比(%)に乗じて算出する。
これをDIという。
DIとはDiffusion Indexの略。
いわゆる景気動向指数のこと。
良くなっている/良くなる(良い) +1
やや良くなっている/やや良くなる(やや良い) +0.75
変わらない/変わらない(どちらともいえない) +0.5
やや悪くなっている/やや悪くなる(やや悪い) +0.25
悪くなっている/悪くなる(悪い) 0
対象地域は北海道、東北、北関東、南関東、東海、北陸、
それから近畿、中国、四国、九州、沖縄の11 地域。
回答するのは、
家計動向、企業動向、雇用などの代表的な経済活動項目の動向について、
敏感に反映する現象を観察できる業種の適当な職種の中から選定した2050 人。
彼らを「景気ウォッチャー」と呼ぶ。
小売・飲食業やサービス業、住宅関連業に携わる人が、
家計動向を判断する。
3カ月前と比較した景気の現状の判断は、53.0。
前月を2.7ポイント下回った。
50が良い・悪いの境目だから、
依然として景気は良いとの判断だが、
ポイント自体は3カ月連続で低下。
家計動向関連DIは、高額商品が引き続き好調だったものの、
梅雨入りの影響で飲食、サービス関連で客足が鈍り、低下。
小売関連は▲1.2、
飲食関連が▲5.2と大きくポイントを下げた。
サービス関連が▲3.8、
住宅関連は▲0.5だった。
企業動向関連DIは、円安による仕入れコスト上昇や、
株価や為替の不安定さで取引先に慎重な様子が見られ、低下。
雇用も株価や為替の影響で、低下した。
一方、2~3カ月先の景気の先行きに対する判断DIは、53.6。
こちらも前月から2.6ポイント下がった。
アベノミクスに対する期待があるものの、
円安によるコスト上昇が懸念され、
株価・為替の変動が不安定なことから、
家計・企業・雇用の全部門で低下した。
こちらは小売関連が▲2.8、
飲食関連は▲2.5、
サービス関連が▲1.4、
住宅関連は▲2.3だった。
関東甲信は早くも梅雨明け。
開放的な夏の到来とともに、
来月以降の持ち直しに期待したい。
検索キーワード: 景気ウォッチャー アベノミクス 円安 株価 為替