10月商業動態統計|商業販売額37.8兆円/卸売業4.9%・小売業▲0.2%

10月度の商業動態統計速報が経済産業省から発表された。この統計は、卸売業、小売業、そして業態別、商品カテゴリー別の前年同月増減率を報告する。「卸売業」と「小売業」を合わせた10月の商業販売額は37兆8430億円で、前年比3.3%増、季節調整済みでは1.7%増加した。

卸売業の販売額は、26兆3100億円で4.9%プラス(季節調整済2.3%増)。その中で大規模卸売店の販売額は9兆3961億円で4.7%前年を上回った。食料・飲料卸売業は3.2%、医薬品・化粧品卸売業は5.4%のプラスだが、衣服・身の回り品卸売業は▲1.5%、家具・建具・じゅう器は黒▲5.2%。

小売業の販売額は11兆5330億円で▲0.2%。季節調整済みでは0.0%と横ばいだった。
商品別小売業では燃料6.0%、自動車3.2%、医薬品・化粧品3.2%、織物・衣服・身の回り品0.5%とプラス。
一方、マイナスは各種商品▲2.0%、無店舗▲1.9%、飲食料品▲1.5%、機械器具▲0.9%、その他▲3.4%だった。


(経済産業省大臣官房調査統計グループ編商業動態統計月報より)

小売業を業態別に見てみよう。百貨店とスーパーは既存店の伸び率も発表されているので( )で示す。

[百貨店]
全店売上高5164億円で▲1.5%(▲0.5%)。季節調整済みは▲1.9%。
衣料品は▲3.3%(▲2.1%)、飲食料品は▲3.4%(▲2.5%)、その他3.3%(4.4%)。
百貨店主力の衣料品は紳士・婦人・身の回り品すべてがマイナスと苦戦した。

[スーパー] 〈総合スーパーと大手食品スーパーマーケット〉
全店売上高1兆0725億円で▲0.0%(▲0.9%)。季節調整済みは0.9%。
衣料品は▲4.8%(▲3.4%)、飲食料品は0.5%(▲0.7%)、その他0.6%(▲0.0%)。
主力部門の飲食料品は、わずかながらプラスを維持した。

[コンビニエンスストア]
売上高の合計は9982億円で0.6%の増加。
内訳は商品販売額合計が9456億円で0.8%増加。内訳は、ファストフードおよび日配食品▲0.2%、加工食品0.7%、非食品2.1%。サービスは▲1.3%となった。店舗数は1.5%増えて5万6404店となった。

[家電大型専門店]
全店販売額は、3105億円で▲0.6%。
カメラ類は5.0%、その他は6.8%と大きく伸長した。全体の39%を占める生活家電が微増ながら0.5%。通信家電が▲11.2%と二桁減。情報家電、AV家電も減少した。店舗数は2510店で昨年より2.4%増。

[ドラッグストア]
全店販売額は5023億円で4.8%アップ。
9カテゴリーすべてプラスと好調。とくに全体売上高の27%を占めて主力商品の位置づけとなった食品が8.3%増と大幅な伸び。調剤医薬品が8.2%増で、それに続く。ビューティーケア用品5.4%増、健康食品5.3%増も好調だ。また店舗数は5.1%も増加し、1万4743店となった。

[ホームセンター]
販売額は、全店で2600億円で▲5.1%。
その他2.3%増以外の8項目はマイナス。
園芸・エクステリアは▲18.0%と大きく減少。カー用品・アウトドア▲8.0%、インテリア▲7.2%も不振だった。

2017年10月の小売業の業態別の前年同月比率を高い順に並べてみると、プラスは2業態。ドラッグストアがカテゴリー別でもすべて前年を上回って好調だった。一方でホームセンターが苦戦した。

ドラッグストア 4.8%
コンビニエンスストア 0.6%
総合スーパー・食品スーパー ▲0.0%
家電大型専門店 ▲0.6%
百貨店 ▲1.5%
ホームセンター ▲5.1%

>[10月商業統計]経済産業省ホームページ

検索ワード:経済産業省  商業動態統計調査  10月動向  小売業  ドラッグストア  ホームセンター

 

関連カテゴリー

統計 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧