10月家計調査統計|消費支出・食料費ともに前年同月比と同水準

10月の2人以上世帯の「家計調査報告」速報が総務省統計局から発表された。2人以上の世帯の消費支出は28万2872円。前年同月比は実質0.0%。名目は0.3%の増加、前月比(季節調整値)は実質2.0%の減少。

*「名目」とはそのままの値で、「実質」とは物価変動の影響を除いた値のことである。

住居等を除く消費支出で見ると、1世帯当たり24万2286円。前年同月比で実質0.3%の減少、名目0.0%。前月比(季節調整値)は1.8%の減少となった。

*「住居等を除く」とは、「住宅」のほかに「自動車等購入」「贈与金」「仕送り金」を除いている。また実質化には消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)を用いた。

消費支出の内訳は下記表の通り。

(総務省統計局・家計調査資料に基づいて商人舎にて作成:以下同じ)

食料は前年同月と同水準。増加したのは、住居、保健医療、交通・通信、教育の4項目。
一方、減少したのは5項目で、光熱・水道、家具・家事用品、被服及び履物、教養娯楽、その他。

次に、10月の消費支出の実質増減率に寄与した、主な中分類項目およびその品目を見てみよう。

増加項目

減少項目

増加項目に「肉類」「野菜・海藻」が入っている。小売業の業態別の結果では、農産・水産は売上げを伸ばせず、畜産だけが好調との報告があった。しかしその中で「レタス」や「ほうれんそう」の消費量は高かったようだ。一方で、減少項目の「魚介類」。さんまや秋鮭が不漁で価格高騰したこと、アニサキス報道がまだ収まらず苦戦との報告があったが、やはり消費者への影響は大きかった。

また減少項目の「教養娯楽サービス」「交際費」「交通」「外食」からは節約志向がみてとれる。

食料費(7万2562円)の内訳。

10月は、消費支出28万2872円のうち、食料は7万2562円でエンゲル係数は25.6%。9月は、消費支出26万8802円のうち、食料の支出額は7万0735円で、エンゲル係数は、26.3%。8月は、28万0320円のうち7万5089円で、エンゲル係数は26.8%だった。

2人以上の勤労者世帯の実収入を見ると、1世帯当たり50万1416円。前年同月比は実質2.9%プラスで5カ月連続、消費支出は31万3733円で実質2.3%と、3カ月ぶりに増加となった。

>第1表  主要家計指標-二人以上の世帯
>第2表  1世帯当たり1か月間の収入と支出 -二人以上の世帯

*出典 家計調査結果(総務省統計局)
*上記の総務省の表は商人舎magazineのDATABASEにも掲載中。

検索ワード : 総務省統計局  10月  家計調査  二人以上世帯  勤労者世帯  食料費

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