1月家計調査統計|消費支出2カ月ぶり実質2.0%増/今年から調査様式全面改正

1月の「家計調査報告」速報が総務省統計局から発表された。

総務省では2018年1月から、調査用紙「家計簿」の記載様式を全面的に改正している。これは調査世帯における家計簿の記入負担を軽減し、記入漏れを防止する観点からだ。

しかし、毎月の調査結果の集計値に影響を与える可能性があるため、2018年は、全国の調査世帯を二分し、半数の調査世帯では新しい家計簿「家計簿A」を、半数の調査世帯では引き続き従来の家計簿「家計簿B」を使用している。

この1年間は、各月の家計収支の状況を集計するとともに、家計簿改正による集計値への影響を併せて推計する。なお、2019年1月以降はすべての調査世帯で新しい家計簿を使用する。

2018年1月の2人以上の世帯の消費支出は28万9703円。前年同月比は、物価変動の影響を除いた値「実質」は2.0%増加で2カ月ぶり。そのままの値「名目」では3.7%増加した。また前月比(季節調整値)は2.8%増加した。

調査方法の変更の影響による変動を調整した推計値は、実質1.9%増加、名目3.6%増加。また前月比(季節調整値)は2.7%増加となり、それぞれ0.1ポイント下がった値になる。

1月の消費支出で前年同月よりも増加したのは、食料、住居、光熱・水道、保健医療、交通・通信、教養娯楽の6項目。一方、減少したのは、被服および履物、教育の2項目。家具・家事用品は同水準だった。


(総務省統計局・家計調査資料に基づいて商人舎にて作成:以下同じ)

1月の消費支出に寄与した主な品目は以下の通り。国内・海外ともにパック旅行費が入っているのは、冬休み・年末年始休暇で旅行者が増加したからだろう。また外食で寿司の需要が多かったのは、正月や新年会需要によるものだろう。

〈増加項目〉

減少した項目は2項目。

〈減少項目〉

食料費(7万6847円)の内訳。

1月は消費支出28万9703円のうち、食料は7万6847円でエンゲル係数は26.5%。12月は消費支出32万2157円のうち、食料は9万0115円でエンゲル係数は27.9%。12月は正月準備で金額も9万円を超え、エンゲル係数の数値も少し高めだったが、1月はまた通常に戻った。

2人以上の勤労者世帯の実収入を見ると、1世帯当たり44万2129円。前年同月比では実質1.5%減で8カ月ぶりにマイナス。名目では0.2%増加した。消費支出は31万7659円で実質1.7%増と、2カ月ぶりの増加となった。

また調査方法の変更の影響による変動を調整した推計値の前年同月比は、実質3.3%減少、名目でも1.7%減少した。

>第1表  主要家計指標-二人以上の世帯
>第2表  1世帯当たり1か月間の収入と支出 -二人以上の世帯

*出典 家計調査結果(総務省統計局)
*上記の総務省の表は商人舎magazineのDATABASEにも掲載中。

検索ワード:総務省統計局 1月 家計調査 二人以上世帯 勤労者世帯

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