イオンnews|国内小売業初「イオンオーガニックアライアンス」を始動
イオン(株)(千葉市美浜区、岡田元也社長)は、10月1日(火)より、農産物の生産、調達、加工、物流、販売機能を一元管理するプラットフォーム “イオンオーガニックアライアンス(AEON Organic Alliance:以下、AOA)” を始動する。
国内における有機JAS認定を取得しているオーガニック生産者は、総農家数のわずか0.2%に過ぎない。したがって、高まる消費者のオーガニックニーズに供給が追いついていない状況である。一方、生産者にとっては、栽培コストはもとより、非効率な物流コストが大きな負担となっている。
イオンはこれらの課題に着目して、全国の生産者をはじめ、新規就農者を後押しするために新たなプラットフォームを構築した。
イオンは、今年で創業11年目を迎えたイオンアグリ創造(株)が、全国20カ所で運営する直営農場(以下、イオン農場)において栽培や経営のノウハウを蓄積してきた。
また、イオントップバリュ(株)においても、自然の力を活かして育てたトップバリュグリーンアイオーガニックブランドの商品を開発しており、全国のグループ店舗で販売している。
AOAの会員には、まずイオン農場が創業以来取り組んできたGLOBAL G.A.P.認証や有機JAS認定の取得に向けた技術的なノウハウが提供される。また採れた農産物をトップバリュグリーンアイブランドとして販売できる機会も提供される。
一方、全国のイオン農場は今後、会員生産者の商品を集荷する物流拠点としての機能を備える。その結果、物流配送コスト低減や栽培に必要な資材の共同購入によるコスト削減が実現される。
このほか、AOAの専用ホームページを開設し、お客の声や品揃え・販売状況といった店舗展開の情報、海外トレンドなどが提供される。またホームページ上には、生産者同士のコミュニケーションの場が設けられる。この取り組みを通して、イオンにとっては、オーガニック生産者との新たな協働の機会が見込めるうえ、取引きの拡大が期待できる。
2017年4月に “イオン持続可能な調達方針” が発表されたが、AOAはこの方針の中の「2020年までにオーガニック農産物の売上構成比5%」を目標とした取り組みの一環となる。
イオンアグリ創造は、これまでにイオン農場における有機JAS認定の取得を3農場に拡大しており、そのうち埼玉日高農場では、本年7月に16ヘクタールを全面的に有機的管理に切り替えるなど、今後も更なるオーガニック農産物の生産・供給を担っていく。
イオンは、この新しいプラットフォームによって、会員生産者と共に持続可能な国内農業の発展とお客のニーズに応えるため、オーガニック農産物の安定供給に努める。