コープさっぽろ/納品リードタイム延長と発注量平準化の実証実験
生活協同組合コープさっぽろ(札幌市西区、大見英明理事長)と関連会社の北海道ロジサービス(株)は経済産業省が進める「令和5年度流通・物流の効率化・付加価値創出に係る基盤構築事業(販促商品等のリードタイムの延長、物流レジリエンスの向上に向けた小売業の在庫管理・発注業務のDX)」における実証実験を開始する。
経済産業省が事業を委託したトーマツから再委託されたシノプスと連携して進める。シノプスが開発した需要予測型自動発注サービス「sinops-CLOUD」を使って販促商品等のリードタイムの延長や発注業務DXの実証実験を進める予定。
物流業界には、労働力不足の深刻化や、トラックドライバーの時間外労働が960時間に規制されることによる「2024年問題」など、さまざまな課題が存在している。これらの課題に対応し、加工食品・日用雑貨などのサプライチェーンを最適化するためには、小売業の在庫管理と発注業務の改善が求められている。
今回、コープさっぽろの店舗および北海道ロジサービスの運営する物流センターで、新商品と販促商品の小売りから仕入先への発注確定日を前倒しする、納品リードタイム長期化の実証実験を行う。リードタイムについて従来3~7日程度から2週間程度まで長期化させる。
実証実験ではsinops-CLOUDによる需要予測データを活用し、納品リードタイムの長期化にに伴う欠品・過剰在庫の発生を極小化しつつ、卸売業の特売期間中の追加発注の対応に向けた在庫調整業務の負荷軽減、物流センターの過剰在庫や欠品の防止、物流効率化を見込む。
また、物流効率化については、曜日ごとにバラつきがある発注量を平準化することでトラック配車の効率化に関する実証実験も実施する。2023年10月から開始していて、実証実験の途中成果は2月20日に経済産業省が開催予定の第2回北海道地域フィジカルインターネット懇談会の機会に発表する予定だ。