イオンリテールnews|社員向け多機能端末導入/統合アプリに各システム集約

イオンリテール(株)(千葉市美浜区、古澤康之社長)は5月29日(木)から、従業員が店舗で利用する新端末「オールインワンデバイス」を約390店舗で実装する。イオンリテールでは2021年に実装した「AIカカク」や2022年の「AIワーク」「MaIボード」など、さまざまなシステムを新たに企画・開発し、店舗での体験価値や生産性を高める取り組みを進めてきた。

しかし、各システムの運用には複数の端末が必要だったが、「オールインワンデバイス」では1つの端末で操作できるようにする。

また、「文字スキャン」「一括スキャン」などの高性能スキャン機能を備える。食品の期限チェックやスキャンチェックといった固定業務を大幅に削減。

効率的に複数のシステムを駆使しすることで業務改善サービス価値や生産性の向上を見込む。端末は2026年度中に5万台を導入する。

また、端末にはシステムを統合した「従業員アプリ」を導入することで、1回のログインで複数システムを横断的に利用が可能に(シングルサインオン)。また、業務内容に応じて必要な情報を優先的に表示することで1画面の情報量を抑え、効率的に必要なシステムにアクセスすることができる。6月からは、アプリに音声や文字で業務支援をする「AIアシスタント」を実装する。

 

これまでPCやマニュアル上で確認していた情報も音声入力のみで簡単に引き出すことができる。音声や文字での質問に自動で回答する。生成AIを活用した従業員向けのチャットボットで、これまで合計数千~数万ページにわたって文書化されていた業務マニュアルや法律を学習したAIが、従業員の質問に対して回答を提示するシステム。

 

イオンリテールでは“次世代型の従業員マニュアル”と捉えていて、新人や若手をはじめ多くの従業員が、顧客対応での困りごとをスムーズに解決できるようになることで、実施業務に関する習熟スピードの向上を図る。

IT企画本部の山村卓也本部長は「固定業務が削減されることで、従業員がお客さまや商品への向き合い方が変わる。買い物体験を向上させるためのアイデアを出し、実現することで、従業員のエンゲージメントが高まり、生産性を向上させる仕組みを目指す」としている。

関連カテゴリー

システム 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧