CVSヘルスnews|’18年通期総収入1946億ドル・5.3%増/資産評価損で赤字

米国のCVSヘルス(ロードアイランド州、ラリー・J・マーロCEO)は、12月31日に終了した第4四半期と2018年12月期通期の決算を速報した。

第4四半期の総収入は544億2400万ドル(1ドル100円換算で5兆4424億円)で、これは前年同期比で12.5%の増加だ。営業利益は8億2400万ドル(824億円)で73.5%の減少、純損失4億2100万ドル(421億円)の減益だ。

2018年12月期通期では総収入1945億7900万ドル(19兆4579億円)で前年比プラス5.3%。2000億ドルの大台を視野に入れた。営業利益は40億2100万ドル(4021億円)で57.8%のマイナス、純損失5億9600万ドル(596億円)だった。

CVSヘルスは、今年を転換の年と位置づけている。昨年11月に680億ドルで健康保険会社のエトナを買収したが、CVSヘルスはその買収効果を下方修正し直そうとしている。ラリー・J・マーロCEOは、「2019年はエトナとの事業統合を進展させ、成長戦略の柱に集中する移行期になる」と2018年の損失の説明と2019年の期待を示した。

また同社は2015年に、老人ホームや介護施設などに薬剤を給付するオムニケアを買収したが、期待ほど顧客を獲得できず、苦戦している。当初予測していた速度で事業を成長させるのは難しいとし、評価損として22億ドルを計上する予定である。

部門別に見ると、ファーマシー・サービス部門では、第4四半期の総収入は5.4%増の348億9000万ドル、営業利益は2.6%増の14億9500万ドル。通年では総収入は5.8%増加の1341億2800万ドル、営業利益は0.9%増の46億9900万ドルと、堅調だ。

ロングターム・ケア施設を含む小売部門は、第4四半期の売上げが5.4%増の220億2900万ドル、営業損失は2億7000万ドル。通年では、総収入は5.8%増加の839億8900万ドル、営業利益は6億2000万ドル(前年度は65億5800万ドルの利益)と増収増益だ。

扱い処方箋数は、第4四半期で8.6%、通年で8.8%それぞれ増加した。

2019年には営業利益で117億ドルから121億ドルを予測している。

決算発表後、業績予測を下回ったCVSヘルスの株価は8%ほど下がった。エトナとの統合にはまだ相当な費用が見込まれると予測されているからだ。薬局給付管理会社のケアマークを買収後も、統合成果を上げるまでには時間がかかった。しかしケアマークは現在、CVSヘルスの成長に大きく寄与している。エトナ買収も長期戦略に基づくものだと見るのが妥当だろう。

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