ウォルマートnews|第1Q総収入8.7%増・純利益3.9%増/eコマース74%増

ウォルマート (Walmart Inc. アーカンソー州ベントンビル、ダグ・マクミロンCEO)が 2021年1月期の第1四半期決算を発表した。

2月1日~4月30日の3カ月間の会員費を含む総収入は、対前年同期比8.7%増(約11億ドル増)の1336億7200万ドル。1ドル100円換算で13兆3672億円だ。営業利益は5.6%増の52億2400万ドル、純利益は3.9%増加して39億9000万ドルだった。1株当たりの利益は5.3%増加して1.40ドルとなった。

ウォルマートの事業はUS部門(米国国内のスーパーセンター・ディスカウントストア・ネイバーフッドマーケット)、国際部門、サムズクラブ部門の3つに分けられる。

ウォルマートの売上高の約6割を占めるUS部門の売上高は887億4300万ドル(10.5%増)、セグメント利益は43億0200万円(3.9%増)。ガソリン販売を除いた既存店の売上高は10.0%と二桁の増加だ。

COVID-19 の影響で自宅で過ごす人が増えたため、生鮮食品をはじめ、洗剤や紙類などの生活必需品や消毒剤などの売れ行きが好調だった。ただし客数は5年ぶりに5.6%のマイナスとなった。逆に客単価は16.5%増加した。ネスティング(巣ごもり)生活で外出を控えてはいたものの、いったん買物に出るとまとめ買いをしていたことがうかがえる。

eコマースの売上高は前年同期(37%増)の2倍の74%増だった。この需要の増加を見込んで宅配サービスを強化したことが奏功した。注文から2時間以内に配達する「エクスプレス・デリバリー(Express Delivery)」を4月30日に導入している。現在、宅配サービスに対応する店舗は1850店、カーブサイド・ピックアップに対応する店舗は3000店に上る。

ウォルマートは4年前にジェット・コムを買収したが、ウォルマート・コムのブランドとマーケットプレイスが成長しているため、ジェット・コムのオンライン販売は中止した。

ウォルマート国際部門の売上げは297億6600万ドル(3.4%増)、セグメント利益は8億0600万ドル(9.2%増)。

サムズ・クラブの売上げは151億6300万ドル(9.6%増)、セグメント利益は4億9400万ドル(9.5%増)。既存店の売上高は、ガソリン販売を除いて12.0%増加した。客単価は0.1%増にとどまったが、客数は11.9%と大きく伸長した。サムズのeコマースも前年同期比で40%増加した。

今期はスーパーセンターを2店舗出店し、80店舗を改装した。一方で、ネイバーフッドマーケットを1店舗閉鎖した。2020年1月31日時点で、国内にスーパーセンター3571店、ネイバーフッドマーケット687店、ディスカウントストア376店、小型店など115店、そしてサムズクラブ599店の5348店、海外に6146店、合計1万1494店を展開している。

COVID-19関連の経費として、店舗消毒や感染防止対策、さらに社員への特別ボーナス7億5500万ドルを加えて9億ドルを計上している。3月中旬以降23.5万人を新規雇用した。

「今後の状況が未知数であるため、今年度全体の業績予測は発表しない」とブレット・ビッグス最高財務責任者は述べている。

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