米国ペッツマートが投資会社の83億円買収提案に合意、カテゴリーキラー危うし

米国最大のペット関連用品専門店チェーン「ペッツマート」が買収される。
同社はBCパートナーズを中心とした投資家グループの買収提案に合意したと発表した。
投資家サイドからの買収提案額は83億円。負債額を加えると、総額87億円での買収劇となる。

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ペッツマートは1986年創業。ペット用品専門のスペシャルティストアとして成長し、1994年に100店舗、12年後の1998年には500店舗を達成。カテゴリーキラーの一角として、もてはやされた。そして2007年には1000店舗を超えたが、Eコマースの進展で、業績は次第に低迷、成長力に陰りが出てきた。

 

2014年2月期の売上高は69億ドル(120円換算で約8300億円)で、店舗数は1333店。
しかし、2015年2月期の第2四半期では売上減となった。直近の第3四半期で、昨年同期比100%まで戻したものの、既存店活性化も厳しい状況にあった。

月刊『商人舎』2014年9月号のアメリカチェーンストア特集では、スペシャルティストアのベストバイやベッド&バス・ビヨンドの危機について指摘した。つまりウォルマートやターゲット、コストコなど総合ストアとの激しい競争に加え、Eコマースに市場を侵食されているのが、専門店チェーンである。

専門店チェーンは、専門に絞り込んで深い品揃え(デプス・アソートメント)をして成長してきたが、在庫を持たないEコマースが登場したら、その広くて深い品揃えに到底かなわない。
それはペット関連用品専門店チェーンも同じ。


もちろん、ペッツマートもネットビジネスを強化していた。しかし、ネットの売上げはわずかに1%。今期に入り、サイトのリニューアルやピックアップストアの実験、掲載商品の拡張など手を打つも、あまりにも対応が遅すぎた。

 

ペット関連専門店チェーンで第2位だった「ペットコ」は2007年に別の投資会社に買収されているから、今回のペッツマートの買収によって、ペット用品専門の上場企業がなくなることになる。

ショッピングセンターに必需のカテゴリーキラーとして成長してきたが、生体を扱うことのリスクをヘッジするイノベーションが成し遂げられなかったことが最大の問題点だった。これができれば、総合ストアにもEコマースにもできないサービスが実現されたはずだが。

スペシャルティストアも、カテゴリーキラーも、持続的なイノベーションが起こせなければ、経営難に陥って買収されてしまうのが、米国チェ-ンストアの競争の厳しさである。

 

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