H2Onews|第3Q売上高5516億円20.5%減で営業損失10億円
エイチ・ツー・オーリテイリング(株)(大阪市北区、荒木直也社長)が2021年3月期第3四半期の連結業績を発表した。
2020年4月1日~12月30日までの連結業績は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言の発出やその後の外出自粛、二度の感染再拡大によって、百貨店事業を中心に大きな影響を受け、売上高は5515億6800万円(前年同期比20.5%減)となった。
この売上高の大幅減少による粗利益の低下から、営業損失10億0800万円(前期は営業利益118億9100万円)、経常損失1億0800万円(前期は経常利益123億円)、四半期純損失81億0900万円(前期は四半期純利益25億3300万円)の赤字となった。
百貨店事業の売上高は2527億2700万円(31.8%減)、営業損失9億6300万円(前期は営業利益106億9600万円)となった。なお、第3四半期連結会計期間(10月~12月)の営業損益は24億9300万円の黒字だった。
2020年4月に発令された緊急事態宣言およびそれに伴う行政の要請によって、一部店舗の完全休業、阪急・阪神の両本店を含む店舗における食料品売場のみへの縮小営業を実施した。5月下旬から全店での営業を再開した。
第2四半期以降は、新型コロナウイルス新規感染者数の状況を考慮しつつ、順次、営業時間の変更や催事・販促施策を再開した。新規感染者数が減少傾向にあった時期には基調回復の兆しが見えたものの、12月以降の「第3波」感染再拡大によってオフィスへの通勤者、シニア層やファミリー層などの来店が減少し、都心店の入店客数は低水準にとどまった。一方、自宅から近距離に立地し食品の構成比が高い郊外店は比較的堅調に推移した。
食品事業の売上高は2144億9800万円(20.7%減)、営業利益は44億9300万円(前期は11億円の営業損失)だ。
惣菜やベーカリーを製造する製造子会社は、卸先の休業や即食需要の落ち込みの影響を受けて減収減益となったものの、外出自粛に伴う内食需要の高まりを受けて、イズミヤ(株)、(株)阪急オアシスの既存店の売上高は順調に推移した。またイズミヤの非食品事業分割による再編効果も加わって、総合スーパーおよびスーパーマーケット3社の営業利益は前期に対して66億1600万円の大幅増益となった。
通期は売上高7300億円(18.6%減)、営業損失100億円、経常損失100億円、当期損失220億円を見込んでいる。