マツキヨnews|第3Q売上高4213億円5.6%減・経常利益10.6%減の減収減益

(株)マツモトキヨシホールディングス(千葉県松戸市、松本清雄社長)が2021年3月期第3四半期の決算を発表した。

2020年4月1日~12月31日の連結会計期間の業績は、売上高4213億3000万円(前年同期比5.6%減)、営業利益238億6700万円(11.0%減)、経常利益256億9000万円(10.6%減)、四半期純利益166億1500万円(12.1%減)の減収減益だった。

営業利益率は5.7%、経常利益率は6.1%。

今期は3つの重点戦略を新たに設定して取り組んでいる。
⑴デジタル化の更なる高度化
⑵グローバル化の更なる進展
⑶専門領域での事業規模拡大

また、美と健康の分野で圧倒的なプレゼンスを獲得し、国内ドラッグストアの競争に勝ち残ることを目的に、(株)ココカラファインとの経営統合に向けて、2020年4月から資本業務提携を開始している。

デジタルマーケティングの基盤となるポイントカード会員、LINEの友だち、公式アプリのダウンロード数は、12月末現在、延べ7560万超まで拡大した。

グローバル化では、COVID-19感染拡大に伴って日本国政府から発出された出入国制限の解除後を念頭に、海外SNSを活用した情報配信やキャッシュレス決済対応などをはじめ、美と健康への意識が高まっているアジア地域における事業基盤を早期に確立することを目指している。

専門領域では、競争がますます激しくなる環境において、三大都市圏におけるエリアドミナント化の推進や次世代ヘルスケア・調剤事業の拡大を基軸として、新たな成長ドライバーの早期確立を進めている。

厚生労働省の認可を受けた32店舗の健康サポート薬局のほか、調剤サポートプログラムの加盟店舗も105店舗まで拡大している。

小売事業の売上高は4003億3400万円(6.6%減)。
第1四半期~第3四半期を通して、新型コロナウイルス感染症対策としてマスクや除菌関連品、日用品や食品などの特需が郊外型店舗を中心に発生した。

外出自粛や在宅勤務の推進によって繁華街、都心店舗では客数が減少した。それとともに、営業時間の短縮、テナント店舗での臨時休業、感染拡大防止への対策とした至近距離出店店舗での週末臨時休業などによって、売上げは影響を受けた。5月に緊急事態宣言が全国で解除された後は、繁華街、都心店舗の客数は増加傾向となった。しかしながら、11月に感染が再拡大すると、繁華街や都心店舗を中心に客数は再び減少基調となった。

また、インバウンド売上げも出入国制限の影響で、わずかなものとなっている。

調剤事業は、新型コロナウイルス感染拡大に伴って、医療機関への受診を控える動きや処方箋応需枚数の減少があったが、調剤店舗の新規開局などもあって、前年同期並みの売上高で推移した。

卸売事業は181億6600万円(21.9%増)、管理サポート事業は28億2900万円(11.7%増)だった。
卸売事業では、フランチャイズにおける新規出店や調剤サポートプログラムの加盟店舗増加などによって事業地域が拡大するとともに、2020年10月から(株)ココカラファインに対するプライベートブランド(PB)商品の供給が始まったことから、売上高は前年同期を上回った。

海外では、ベトナム社会主義共和国ホーチミン市に、同国1号店となる「マツモトキヨシ ビンコムセンター ドンコイ店」を開設した。12月末の海外店舗数はタイ王国で30店舗、台湾で15店舗、ベトナム社会主義共和国で1店舗の合計46店舗となった。

海外店舗数は、タイ王国で31店舗、台湾で13店舗の合計44店舗まで増え、ベトナム社会主義共和国では1号店のオープンに向けた準備が進んでいる。

6月5日に「薬マツモトキヨシキーノ和歌山店」をオープンしたことで、国内47都道府県への出店を達成した。また、中国エリア1号店となる「薬マツモトキヨシmatsukiyoLAB岡山駅B-1店」がオープンしたことで、matsukiyoLABは26店舗まで拡大した。

新規出店はグループで56店舗、改装は34店舗、不採算店舗閉鎖は18店舗。12月末のグループ店舗数は1755店(海外店舗はグループ店舗数の総数に含んでいない)。

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