ミニストップnews|年商791億円2.7%減/ベトナム事業不振で赤字決算

ミニストップ(株)(千葉市美浜区、藤本明裕社長)が 2024年2月期の本決算を発表した。

2023年3月1日~2024年2月29日の連結業績は、営業総収入790億5600万円(前期比2.7%減)、営業損失6億0900万円(前期は10億3600万円の損失)、経常利益1000万円(前期は1億4200万円の損失)、当期純損失4億6800万円(前期は128億3400万円の純利益)の赤字決算となった。


2024年2月期は成長戦略として、Newコンボストアモデルの確立、デリバリー、EC、職域ビジネス、ベトナム事業といった新事業を推進した。

国内事業の営業総収入は707億5600万円(前期比4.6%減)、営業損失は1億9600万円(前期は8億3100万円の営業損失)。

期首の計画的閉店によりチェーン全店売上高は前年比1.4%減となった。コンビニエンスストア商品と店内加工ファストフード商品の両方を磨き上げ個店競争力を高めるNewコンボストアモデル確立を推進し、ミニストップ店舗の既存店1店1日当たりの売上高は0.9%増、客数は0.%減、客単価は1.8%増となった。コンビニエンスストア商品の既存店日販は1.3%減、店内加工ファストフード商品の既存店日販は14.9%増だった。

コンビニエンスストア商品では、生活防衛意識の高まりやタイムパフォーマンス志向に応える品揃えの拡充と価格設計、売場づくりや販売促進企画を推し進めた。トップバリュ商品をはじめとしたイオングループ限定商品を活用し、調理時間を短縮し簡単に食事の組み合わせができる中食のパウチ総菜を品揃え拡充したほか、ソフトドリンクやラーメン、RTD・洋酒では価格訴求型のトップバリュベストプライスを品揃えし、好調な売上げとなった。

店舗開発では10店舗を新規出店し、61店舗を閉店した。2024年2月末日時点の店舗数は1856店。来期の出店に向けた開発体制を整備し、エリア戦略に基づく取り組みを推進するとともに、Newコンボストアモデルの新たなフェーズを実現するフォーマットの構築を進めている。

新事業では、デジタル事業として位置づけるデリバリーサービス・eコマース・職域事業について、事業基盤を整え成長させるための先行投資を推し進めた。デリバリーサービスでは、連携する事業者を拡大し2024年2月末時点で1177店舗で展開するとともに、日用品を中心に品揃えを800SKUまで拡大した。

eコマースではデジタルサービスのプラットフォームとしての成長に向け、販売チャネルを拡充し、複数の大手ECモールへの出店を進めたほか、10月にオリジナルサイトを全面刷新して「MINISTOP Online(ミニストップ オンライン)」としてリニューアルした。

リアル店舗とデジタルサービスをつなぐインターフェースとして進化させているミニストップアプリは、2024年2月末日時点でダウンロード数が150万件を超え、会員売上高は前年同期比1.8倍に成長した。

職域事業では、オフィスなどの施設内に設置する無人コンビニ「MINISTOP POCKET(ミニストップ・ポケット)」の拠点数が2024年2月末日時点で1380拠点まで拡大した。

海外事業の営業総収入は82億9900万円(17.2%増)、営業損失は4億1300万円(前期は営業損失2億400万円)。

直営多店舗化事業を展開するベトナム事業の成長を進めるため、新たなドミナントの確立に向けた出店拡大と新フォーマット店舗の既存店改装を推進するとともに、事業を支える後方支援体制を整備してシステム・設備と人財の先行投資を推し進めたことにより、増収となった。

一方で、ベトナム全体の経済環境の変化に対して、店舗フォーマット調整と価格対応が遅れたため、営業損失を計上した。来期は、3ケタ出店と黒字化を両立させる直営多店舗化モデルを確立し、単年度黒字化を目指す。

来期は、営業総収入の900億円(前期比13.8%増)、営業損益15億円の黒字、経常利益18億円の黒字、当期純利益4億円を見込む。

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