10月外食産業統計|台風と消費増税の影響で全体売上高2.4%減

日本フードサービス協会によれば、10月の外食産業市場はすべての業態で客数が前年を下回った。10月は消費増税が始まり、一部では店内飲食と持ち帰りの税込価格を統一するなど各社対応に追われた。さらに台風19号が連休を直撃し、関東地方の多くの店が休業、営業時間短縮を余儀なくされた。レストランや居酒屋など店内飲食中心の業態では、月前半を中心に、客足にマイナスの影響が見られたところもあった。売上げはFF以外の業態で前年を下回り、全体の売上高は97.6%となった。

ファストフードの全体売上高は100.6%と前年を上回った。軽減税率導入の影響でテイクアウト比率が上がる企業もあった。

ファストフードのなかの「洋風」は、期間限定商品として好評だったものもあり、売上げは105.0%。「和風」は、季節商品の前倒しや定食メニューのキャンペーン頻度を増やすことで客単価は上昇し、売上高は102.2%。「麺類」は、増税対策のクーポン配布が奏功した企業もあったが、台風で被災した店舗の長期休業を余儀なくされたところもあり、売上高95.7%。「持ち帰り米飯・回転寿司」は、コンビニとの競合が強まった持ち帰り米飯もあり、売上高97.5%。「その他」は、「アイスクリーム」が昨年の携帯会社とのコラボキャンペーンの反動で客数が大幅に減少し、売上高は85.4%となった。

ファミリーレストランの全体売上高は前年同月比94.7%。

ファミリーレストランの「洋風」と「和風」は、フェア品などで好調なチェーンもあったが、客足が伸びない最近の傾向は変わらなかった。さらに台風と消費増税の影響で客数が大幅に減少し、売上げは「洋風」92.2%、「和風」91.9%。「中華」は、各種キャンペーンや店舗増などにより、売上高は102.3%。「焼き肉」も、店舗増で100.8%とわずかに前年を上回った。

飲酒業態は、前月に続きラグビーW杯のおかげで「パブ・ビアホール」の集客が好調で、売上げ102.7%。「居酒屋」は、店舗減とお盆以降の集客低調に加え、台風による休業が響いて、売上高91.4%となった。

ディナーレストランは台風と消費増税の影響で月前半を中心に客足が振るわず、売上げは96.6%となった。

喫茶は月前半は比較的堅調だったものの、台風以降に客足が鈍り、売上高は97.7%となった。

調査対象企業数は187社。店舗数は3万5005店舗。

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