9月スーパーマーケット統計|既存店4.3%増/総売上高1兆0164億円5.3%増
一般社団法人日本スーパーマーケット協会(JSA)、オール日本スーパーマーケット協会(AJS)、一般社団法人全国スーパーマーケット協会(NSAJ)のスーパーマーケット3団体が9月の販売実績速報値を発表した。3団体の集計パネル企業数は270社、8365店舗。
総売上高は1兆0164億1024万円で既存店前年同月比は104.3%。全店では105.3%だった。9月は残暑によって涼味商材が好まれ、また調理が敬遠されたことから惣菜が好調だった。また生鮮品の相場変化が大きかった。
食品合計は9304億4758万円で既存店104.8%と伸長した。そのうち、生鮮3部門の合計は、3415万2439万円で103.9%。
部門別では青果が1470億0537万円で105.3%。高温の影響で相場高傾向となり、単価が上昇したが、品質低下や不安定な入荷状況の影響を受けた店舗もみられた。鍋物関連野菜は動きが鈍かった。国産果実ではシャインマスカットが豊作で好調、カットフルーツも動きがよかった。
水産は834億7910万円で105.6%。相場の低下や入荷が安定した魚種がみられ、カテゴリーは回復傾向にある。マグロやタコ、カツオなどの刺身類は相場が安定し、好調だった。残暑で輸入品を中心にウナギも動きがよかった。水揚量が多いアジ、入荷が始まったサンマも前年に比べ、回復傾向がみられた。
畜産は1110万3992万円で100.9%。精肉全般で相場高傾向のなか、牛肉から豚肉・鶏肉に需要がシフトする傾向が続いている。牛肉はハレの日や週末で好調だが、その他は苦戦した店舗が多い。豚肉は国産が高騰していて、輸入豚を中心に小間切れや挽肉など普段使いの商品を中心に動きがよかった。最も相場の安定している鶏肉だが、値ごろなムネ肉が好調となった。
惣菜は1143億1669万円で106.5%。サラダ関連や冷やし麺類などの涼味、焼鳥などのつまみ類の動きがよかった。家庭での電気・ガス代高騰や残暑による調理敬遠を追い風に、天ぷらや唐揚げ、コロッケなど揚物類は好調を持続している。
日配は2134億6057万円で107.9%。値上げの影響が大きいカテゴリーだが、全般的に買上点数の減少は小さく、一品単価上昇により、販売額は引き続き好調に推移している。月を通じて残暑が続き、チルド麺など涼味食材、飲料やアイスの動きが安定的に好調となった。鶏卵は、価格が高止まりしつつ商品供給が回復し売上げ増となった。
一般食品は2611億4594万円で102.8%。飲料、そうめんなどの乾麺類、パスタソースなどレトルト食品が好調となった。菓子類はチョコレート類の動きは鈍いが、値上げで単価が上昇して、好調な売上げとなった。
非食品は635億5608万円で100.6%。日焼け止め、殺虫剤や虫ケア用品など季節商品が好調を持続している。衛生用品は需要減少が続いているが、単価が上昇しているペットフード、トイレットペーパー・キッチンペーパーなど紙製品は好調に推移に推移した。
その他が224億0707万円で98.7%と唯一、マイナスだった。
エリア別では北海道・東北地方104.8%、関東地方が105.5%、中部地方が103.8%、近畿地方が102.2%、中国・四国地方が104.4%、九州・沖縄地方が104.1%。全エリアで売上げが伸長している。
1店舗当たりの平均月商は1億2151万円、売場1㎡当たり売上高は7.3万円だった。