10月SC統計|既存SC売上高1.1%増/秋冬衣料が苦戦も雑貨・飲食が貢献
(一社)日本ショッピングセンター協会(東京都文京区、清野智会長)が2024年10月の「SC販売統計調査」を発表した。調査対象は509ショッピングセンター(SC)。
10月度の既存SC売上高は、前年同月比1.1%増だった。全国的に10月としての過去最高気温を記録するなど暑さが続いたことで秋冬衣料が苦戦したが、雑貨や飲食で売上げを支えたSCが多かった。また、前年同月に比べて休日日数が1日少なかったことも影響した。
立地別にみると、中心地域は総合で4.5%増。一方、周辺地域は0.5%減と、2年8カ月ぶりにマイナスとなった。インバウンド客の来館があったSCを除くと、立地を問わず、秋冬衣料の不調が売上げに影響した。
地域別では、九州・沖縄がもっとも高く3.7%増。インバウンド客などの来館により飲食が売上げを牽引した。次に近畿が2.3%増、北海道が1.3%増。中部が0.8%増、関東が0.7%増、東北が0.4%増、北陸が0.2%増とギリギリクリア。しかし、中国が0.1%減、四国が1.7%減と、前年を下回った。テナントの退店や衣料品の不調が売上げに影響した。
業種別では 「ファッション」は、全国的に10月としての過去最高気温を記録するなど暑さが続いたことで、ブーツやニット、厚手のアウターなどの秋冬商材が苦戦した。月後半からは気温が低下したことで、一部のSCで稼働がみられた。
「雑貨」は、キャラクター商品やハロウィン関連商品、海外のトレンドアイテムが好調だったほか、月後半の大型店セールが館の売上げに貢献した。
「医薬・化粧品」は、メディアで話題の商品やボディケア、スキンケアなどの保湿アイテムが好調だった。
「飲食」は、国内外観光客や館周辺でのイベント参加客の来館により、館の売上げにつながったSCが多かった。