流通業2013年度投資額昨対19.2%増
コンビニの新規出店や、
商業施設・物流施設などへの投資が大幅に増加する。
「2012・2013・2014年度設備投資計画調査」。
日本政策投資銀行(DBJ)が5日に発表。
「わが国産業界の設備投資の基本的動向を把握することを目的に1956年より実施」
対象企業は資本金10億円以上の民間企業。
ただし、農業、林業、金融保険業などは除く。
2013年6月27日を期日として実施され、
2205社(非製造業1162社、製造業1043社)から
有効回答を得た(回答率68.1%)。
それによると、
2013年度設備投資計画は非製造業がけん引して、
全産業で10.3%増と2年連続の増加となる。
非製造業が計画段階で2ケタ増となるのは、1991年度以来22年ぶり。
91年は一般的にバブル景気が崩壊した年といわれる。
今回はつまり、平成バブル以来の2ケタ増ということになる。
消費マインドの改善だけでなく、
ネット通販の盛り上がりに見られるように、
消費形態に変化が起こっている。
その結果、商業施設だけでなく物流施設など関連分野へも投資が広がっている。
卸売・小売の2013年度計画は
1兆1284億円(前年度比19.2%増)で、
うち小売りは1兆0118億円(同22.3%増)。
卸売りは減少となるが、
小売りはコンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店の新規出店が増え、
全体として3年連続の増加となる。
ただし、海外の設備投資では、
小売業は2012年度に出店を増やした反動減がみられる。
一方、資本金1億円以上の大企業・中堅企業を対象とした地域別設備投資動向。
こちらは鉄鋼、一般機械などが減少した北海道と北関東甲信を除き、8地域で増加。
卸売業・小売業や運輸などがけん引して、全国計で9.5%増。
前年度プラスは2年連続。
卸売り・小売りは関西、首都圏、九州で増加寄与度が高かった。
地域別の卸売業・小売業の設備投資計画は以下のとおり。
北海道 310億円(前年度比8.9%増)
東北 406億円(同13.4%増)
北関東甲信 221億円(同▲11.9%)
首都圏 2560億円(同40.0%増)
北陸 101億円(同▲9.6%)
東海 420億円(同13.3%増)
関西 1170億円(同34.8%増)
中国 244億円(同3.6%増)
四国 135億円(同21.0%増)
九州 311億円(同25.1%増)
全国 1兆2789億円(同20.0%増)
卸売業・小売業や運輸、不動産で投資が増える。
つまり、生活を支えるインフラが拡大し、生活の豊かさが向上する。
数字を見ると、そのことが強く実感される。
高度な物流、洗練される商業。
日本の未来は暗くはない、明るい。
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