コストコnews|PB「カークランド」が消費者調査で顧客信頼度総合トップ!!

米国のオンライン・コミュニケーション会社「サインズ・コム」が、グロサリーチェーンのプライベートブランド(PB)に関する消費者調査を行った。

514人の消費者を対象に行ったこの調査では、コストコ「カークランド」が総合で1位だった。
1位 コストコ
2位 トレーダー・ジョー
3位 クローガー
4位 ウォルマート
5位 パブリックス
6位 ウェグマンズ、ターゲット
8位 フードライオン
9位 ホールフーズマーケット
10位 アルバートソン
11位 セーフウェイ

価格のランキングでは
⑴ウォルマート
⑵コストコ
⑶クローガー
⑷ターゲット
⑸フードライオン
⑹トレーダー・ジョー

品質ランキングでは、
⑴トレーダー・ジョー
⑵コストコ
⑶ホールフーズ
⑷ウェグマンズ
⑸クローガー
⑹パブリックス

10位のアルバートソンと11位のセーフウェイは、投資会社サーベラスの傘下で経営統合されているが、どちらも低い評価だ。

下図は縦軸にBetter Quality、横軸にBetter Valueを位置付けたマトリックスだ。
Qualityは品質、Valueは価格を意味する。

この図が示すように価格ではウォルマートが1位、品質ではトレーダー・ジョーズが1位だった。
反対に価格の最下位、すなわち一番高いのはホールフーズ、品質の最下位はセーフウェイだった。

価格も安く、品質も高いのがコストコとトレーダー・ジョーだ。3位のクローガーが大健闘、4位のウォルマートは妥当なところで、低価格のポジショニングを獲得している。

商品別では、ウォルマートのグロサリーPB「グレート・バリュー」がミネラルウォーター、牛乳の2アイテムでナショナルブランド(NB)を上回った。同じくウォルマートのHBCのPB「エクウェイト」が風邪薬、頭痛薬でNBを上回った。

しかし、プライベートブランドがベスト3のトップに選ばれたのはウォルマートのミネラルウォーターと牛乳、風邪薬、頭痛薬だけで、コーヒー、アイスクリーム、ピーナッツバター、チーズはナショナルブランドが選ばれた。

なるほどと頷ける結果ではある。ホールフーズのPB「365」の評価は総合スコアでは低い。価格が高いことが理由だろうが、現在、アマゾン傘下でディスカウント攻勢を展開中だ。またウォルマートの品質改善は効果を表している。

いずれにしてもコストコがPBナンバー1であることをこの調査が示した。

【結城義晴の述懐】調査母数が513と少ないことを前提にして、コストコが評価されたことには意味がある。コストコのPB「カークランド」は生鮮食品を除けば、製造者名をパッケージに記すタイプである。いわばセブン&アイ・ホールディングスの「セブンプレミアム」と同じ日本型である。この場合、メーカーやベンダーは「デュアル(二重)ブランド戦略」を採用することになる。一方、ウォルマートやトレーダー・ジョー以下、ほとんどの米国チェーンストアは製造業者名を公開せず、小売業の責任において販売している。日本ではイオンの「トップバリュ」がそれに当たる。

日本型のコストコがトップだったという調査結果は、必ずしも小売業の責任を前面に出さずとも、顧客から支持されることを示してしまった。それでもコストコは米国において例外である。逆に日本ではイオンが例外で、大抵のチェーンのPBは製造業者との併記である。

ちなみにユニクロは、製造小売業の本物のSPAを標ぼうしていて、ユニクロの責任とアイデンティティを前面に出している。そのユニクロも、製造工場名を公開して、企業責任を明らかにしている。

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