アマゾンnews|’17年度売上高1779億ドルで31%増/純利益30億ドル28%増

アマゾン(ジェフ・ベゾスCEO)は、2017年12月31日に終了した2017年度の通期決算と第4四半期の実績を発表した。

その第4四半期の売上高は前年同期比38.2%増加して、604億5300万ドル(1ドル100円換算で6兆0453億円)、営業利益がなんと69.5%増加し、21億2700万ドル(2127億円)だった。さらに純利益も18億5600万ドル(1856億円)で63.4%増。ホリデーシーズンの第4四半期は大幅増収増益となった。

そして通年では売上高1778億6600万ドル(17兆7866億円)で前年比プラス30.8%。相変わらず絶好調である。ただし、ウォルマートが5000億ドルを突破したことを鑑みると、ウォルマートがいかに巨大企業かとうならされる。

一方、通期の営業利益は41億0600万ドル(4106億円)でマイナス1.9%の微減だが、純利益は27.9%増加して30億3300万ドル(3033億円)で2017年度を終えた。

セグメント別では、北米部門、国際部門、AWS(Amazon Web Service)部門、それぞれの業績が発表されている。

まずは、北米部門。売上高は1061億1000万ドル(10兆6110億円)で昨対プラス32.9%。これはアマゾン全体売上高の59.6%、約6割に当たる。営業利益は28億3700万ドル(2837億円)でプラス20.2%。

国際部門は売上高542億9700万ドル(5兆4297億円)のプラス23.4%。売上構成は全体の30.5%。しかし営業利益が30億6200万ドル(3062億円)の赤字で、ここが全体の営業利益を押し下げた要因。

そしてAWSはネットワーク管理やデータベース、アプリなどさまざまなウェブ上のプラットフォームを提供する部門。AI(人工知能)やホームページのスマホ対応サービスなども、この部門で構築されている。売上高は174億5900万ドル(1兆7459億円)でプラス42.9%。営業利益は43億3100万ドル(4331億円)でプラス39.3%。売上構成比としては9.8%と、1割に満たない数字だが、前年比伸び率では3部門中、もっとも伸長している。まだまだ伸びる可能性の大きい部門である。

アマゾンは2017年度実績のハイライトを多数挙げているが、その一部が以下である。
・世界中のプライム会員に対して50億以上の商品を発送した
・プライム会員数が米国内でも、世界でも、前年度より増加した
・アマゾンの動画配信サービス専用リモコン「ファイアーTVスティック」とスマートスピーカー「エコー・ドット」がベスト・セラーとなった
・アマゾンのAI「Alexa(アレクサ)」のスキルは3万以上となり、さまざまな製品やサービスに搭載されている
・AVS(アレクサ音声サービス)導入の電子機器や乗用車などが増加している
・アマゾンの電子書籍「Kindle(キンドル)」がサービス開始から10周年で、数千万人の読者が書籍を購入している
・アマゾン・スタジオのオリジナル映画「The Big Sick」がアカデミー賞の脚本賞にノミネートされた
・レジ無し店舗の「Amazon Go(アマゾン・ゴー)」を一般客にも公開した

12月31日時点でのアマゾンの総従業員数は56万6000人で前年に比べて65.8%も増えている。2017年度に約13万人増やし、うち1万7500人はアメリカの退役軍人や軍人の配偶者を雇用している。これまたウォルマートと比較して恐縮だが、こちらは全世界で230万人。アマゾンは基本的には無店舗のインターネットビジネスにもかかわらず、案外、従業員数が多い印象だ。店舗はなくても、世界中の物流センターで働く従業員に加え、最新のAIや情報システムを駆使したサービスを次々と輩出しているアマゾンには、世界中から有能なブレインが集まっているのだ。

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