COOKPAD検索ランキングから見える食生活
料理レシピの投稿・検索サイト「クックパッド」。1998年に登場して以来、成長を続け、いまや20〜30代の女性を中心に月に2000万人以上が利用するサイトとなった。投稿されているレシピ数は150万品以上にのぼる。
スーパーマーケットの特売情報と連動したレシピ提案も行っており、生活者の食生活態度そのものをダイレクトに消費行動へと結びつけるビジネスモデルが注目される。
さて、そのクックパッドが11月27日、前年に比べて検索頻度が上昇したキーワードをランキングにして発表した。
ランキング第1位は、「再現」。これは人気のある外食店の料理を、見た目や味をそのままに自宅で再現できるレシピを求めて検索された結果。再現レシピは1200品目を超えていて、サイト内でカテゴリー化されているほか、人気ユーザーの再現レシピ集が書籍化され出版されているほどだ。
クックパッドの特徴あるサービスの一つに「つくれぽ」がある。これは、ユーザーが投稿されたレシピを実際につくり、その料理を写真投稿するもの。「つくれぽ」の数でレシピの人気度がわかる仕組みになっている。再現レシピの中には、この「つくれぽ」の数が1000件を超えるものもある。
再現レシピのカテゴリーページを覗いてみると、吉野家の牛丼、サイゼリヤのミラノ風ドリア、スターバックス コーヒーのスコーンなど、親しみのある外食メニューのレシピが掲載されている。料理や食べることが好きな人間にとっては、見ているだけで楽しい気分になる。
実際に、クックパッドが今年6月に実施したアンケートでは、再現料理を「作ったことがある」あるいは「作ってみたい」と回答したユーザーは9割にも達した。その多くが「再現料理は楽しみのため」と答えている。
ランキング第2位は「大量消費」。スーパーマーケットで安く売られていた「なす」や「白菜」などの季節野菜をまとめ買いし、それらを無駄にせずにおいしく料理するために検索された結果のようだ。
第3位と第4位はそれぞれ「母の日」と「こどもの日」。「父の日」がないのはちょっと寂しい気もするが、これが現実。ほかにも「お花見」「ピクニック」などイベント関連のキーワードが上位にランクインした。
クックパッド編集部は2014年の動向も予想。2月の「ソチオリンピック」、6月の「ブラジル・サッカーワールドカップ」の開催で、「ロシア料理」や「ブラジル料理」が注目されるのではないかとしている。また、世界文化遺産に登録される見通しとなった「和食」も人気が高まると予想している。さらに、4月の消費税増税を機に、廉価食材の「もやし」や「鶏むね肉」を使ったレシピも検索回数が高まるとしている。
生活者が自ら情報を提供するレシピサイトから見えてくる食生活。非常に興味深い「ビッグデータ」だ。
検索キーワード: クックパッド レシピ 検索キーワード 再現