5月外食産業統計|売上高3.1%増/休日増&キャンペーン効果で全業態伸長
令和元年が始まった5月。外食産業市場動向調査の結果が、一般社団法人日本フードサービス協会から報告された。
業態別に全店を調査している。5月の調査対象企業数は前月から5社減って192社。店舗数は117店舗減少して3万5646店舗だ。その中でファストフードは1万9370店舗で全体の54%を占める。
売上高は3.1%増で、33カ月連続で前年を上回った。
ゴールデンウィーク後半にあたる6連休は、昨年と比べて2日多いこともあり期間中は堅調に推移した。連休後はその反動による節約志向などで客数が減少したが、5月の客数は1.4%増加した。季節メニューの投入やメニュー価格の改定で客単価も1.7%ポイントを伸びた。
全業態が前年を上回った。伸長率の高い順に並べると、ファストフード3.9%、ファミリーレストラン3.4%、喫茶2.3%、パブ・ビアホール1.5%、ディナーレストラン0.9%、居酒屋0.2%。
ファストフードは和風、麺類、持ち帰り米飯/回転寿司のすべてが伸長した。とくに麺類は丸亀製麺がソフトバンクとコラボキャンペーンを展開した効果もあって、客数が10.3%と二桁増、売上高は7.2%増。
コラボキャンペーンは、丸亀製麺がソフトバンクユーザーを対象に企画した「SUPER FRIDAY」だ。5月の金曜日にソフトバンクユーザーが配信されたクーポンを提示すると、「ぶっかけうどん(冷・温)」または「かけうどん(温)」の並サイズ1杯がタダになるというもの。これによって認知度がアップして丸亀製麺の客数が大きく伸びた。
ファミリーレストランの洋風と和風は、ゴールデンウイーク後の節約志向で客数は減少した。しかし、フェアにより客単価が上昇して売上高は伸長した。中華は連休中の集客好調で売上高8.4%増。焼き肉はファミリー需要が好調だった。
パブ・ビアホール、居酒屋は長い休日がビジネス街立地店の客数に影響したが、一方で繁華街立地の店の客数は増加した。ディナーレストランは連休中好調。喫茶業態はビジネス街では営業時間を短縮する店もあり、客数は前年を下回ったが、季節メニューなどで客単価が上昇し、売上高は前年を上回った。