【9月コンビニ】売上高4カ月ぶりの減、統合記念キャンペーンでファミマ好調
コンビニエンスストアの9月「統計調査月報」が、日本フランチャイズチェーン協会から発表された。
9月の調査対象企業は、(株)スリーエフ、(株)セコマ、(株)セブン-イレブン・ジャパン、(株)ファミリーマート、(株)ポプラ、ミニストップ(株)、山崎製パン(株)デイリーヤマザキ事業統括本部、(株)ローソンの8社である。
8月までは9社だったが、2016年9月1日にファミリーマートとユニーグループ・ホールディングスが経営統合したことにより、その傘下にあるサークルKサンクスの名が消えた。前回調査対象企業に変化があったのは、2015年12月で、同じくファミリーマートがココストアを吸収合併した時だ。
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9月は台風の上陸・接近、前線の停滞などにより、降水量が多かった。その影響を受け、客数は既存店ベースでは0.3％マイナス。客単価はプラスだったものの、客足減が響き、既存店売上高は0.01％減となった。8月は天候不順により総合スーパー、スーパーマーケット、百貨店は軒並みマイナスだったが、その中でコンビニだけはプラスを維持していたが、9月は4カ月ぶりのマイナス。
そんな不調の中、相変わらず淹れたてコーヒーを含むカウンター商材は好調に推移。また平均気温が高かったため、冷やし麺やアイスクリーム、飲料などの夏物商材の売れ行きがよかった。
9月の実績結果は以下のとおり。
店舗売上高は、既存店ベースで8010億8400万円。4カ月ぶりに前年同期比0.01％のマイナスとなった。全店ベースでは、8790億3900万円でプラス3.3％となり、こちらは43カ月連続で増加となった。
店舗数は全店ベースで5万4451店（プラス2.5％）。前年9月の店舗数は5万3108店だから、1年で1343店舗の増加となる。単純計算では1店当たりの月商は約1614万円、日販は約54万円。
来店客数は、既存店が13億3124万人（▲0.3％）で、7カ月連続のマイナス。全店では、14億4307万人（プラス3.3％）と、66カ月連続で増加となった。1店当たりの月間来店客数はおよそ2万6500人。1日では約883人となる。
平均客単価は、既存店601.8円（プラス0.2％）。全店では、609.14円（プラス0.01％）となり、ともに18カ月連続のプラスとなった。
既存店ベースの商品分野別構成比と売上高前年同月比は、次のとおり。
日配食品36.6％（マイナス0.3％）
加工食品27.4（プラス1.8％）
非食品30.8％（マイナス0.5％）
サービス5.5％（マイナス4.7％）
加工食品以外はすべてマイナス。
大手コンビニ3社の9月の概況は以下のとおり（％は前年同月比）。
セブン‐イレブン・ジャパン
総店舗数1万9045店
既存店売上高、プラス1.2％
全店売上高、プラス5.3％
ローソン
総店舗数1万2648店
既存店売上高、▲1.5％
全店売上高、プラス3.1％
既存店客数（1日845人） ▲1.0％
既存店客単価（591円） ▲0.5％
ファミリーマート
総店舗数1万8227店（ファミマ1万1977店、サークスKサンクス6250店）
[ファミマ]
既存店日販売上高 プラス1.4％
全店売上高 プラス5.4％
既存店客数 プラス1.7％
既存店客単価 ▲0.4％
[サークスKサンクス]
既存店日販売上高 ▲1.6％
全店売上高 ▲1.8％
既存店客数 ▲0.8％
既存店客単価 ▲0.8％
ファミリーマートの店舗数は経営統合によって大幅に増え、セブンが1万9045店、ファミマは1万8227店と、その差は818店舗。物量でいえばセブン‐イレブンに迫る勢いである。
9月はファミマ、サークルKサンクスともに「統合記念キャンペーン」が展開され、集客増につながった。また研修店舗と位置付けられるサークルKサンクス18店のファミリーマートへのブランド転換は、9月末で完了。それ以外の転換前の既存店でも「WAON」の取り扱いやPB「ファミリーマートコレクション」の導入などが順次行なわれている。商品も大半はファミマが企画したものになるが、サークルＫサンクスの人気商品であるデザート類や焼き芋などは取り入れる方向。また弁当類の生産においては、サークルＫサンクスの委託工場との取引を続ける方針という。コンビニのブランド名は2019年2月までに「ファミリーマート」に統一する予定だ。
9月の既存店売上高は昨対で、セブン‐イレブン1.2％、ローソン▲1.5％、キャンペーン効果のあったファミリーマートは1.4％プラス、サークルKサンクス▲1.6％。
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