4月外食産業統計|花見や歓迎会需要で集客増、売上高8カ月連続でプラス

一般社団法人日本フードサービス協会(JF)は、4月の外食産業市場動向調査を発表した。この調査は、新規店も含めた全店を対象として、業態別に集計している。

回答事業社数は185社、店舗数は3万3682店。表を見るとわかるように、ファストフードの全店舗数は1万7475店で全体の52%と半数を超える。これに9622店舗で28%を占めるファミリーレストランを合わせると、2業態で8割。この二つの業態の動向が外食産業の結果を左右する。

[4月度有効回収の事業社数]

全体概況
売上高4.7%、客数5.7%、客単価▲0.9%、店舗数0.6%。
4月の売上高は8カ月連続で好調を維持した。時節柄、花見や歓迎会の需要も多く、客数はすべての業態で2カ月連続前年超えとなり、客単価のマイナスをカバーした。

業態別概況
<ファストフード業態>
売上高7.1%、客数8.3%、客単価▲1.1%、店舗数0.8%。
洋風(9.0%)、麺類(7.3%)、持ち帰り米飯・回転寿司(6.1%)、その他(12.0%)と好調な伸び。洋風と麺類は新メニューやキャンペーンCM効果などで大きくアップした。持ち帰り米飯・回転寿司は花見需要効果もあり、好調に売上げを伸ばした。唯一▲0.1%となった和風は、週末販促と雨が重なることが多く客数が減少、天気に悩まされた。

<ファミリーレストラン業態>
売上高2.4%、客数1.3%、客単価1.2%、店舗数0.3%。
洋風(2.4%)、中華(1.8%)、焼き肉(7.4%)はプラス。焼き肉は客単価がマイナスだったものの、歓送会需要で集客率が7.5%と大幅にアップし、売上げも伸びた。わずか0.1%だが唯一マイナスだった和風は、平日の集客に伸び悩んだ。

<パブ・居酒屋業態>
パブ・ビアホールは、売上高5.1%、客数7.1%、客単価▲1.8%、店舗数3.9%。店舗数の増加や歓迎会需要により客数が上昇し、それが売上げにつながった。
居酒屋は売上高▲1.5%、客単価▲0.2%、客数▲1.3%、店舗数▲3.7とすべてがマイナス。こちらは反対に店舗数が減少したことによる客数減少が理由で売上げが伸びなかった。

<ディナーレストラン業態>
売上高5.2%、客数6.1%、客単価は▲0.9%、店舗数3.6%。
花見や歓迎会需要で客数増加、客単価はマイナスだが、売上高は大幅にアップした。

<喫茶業態>
売上高4.0%、客数1.6%、客単価は2.3%、店舗数1.2%。
国産食材使用の新商品と夜の酒類の売れ行きが好調。喫茶店での飲食が通常となり、広まっているようだ。

4月の外食産業業態別の結果を、対前年比の伸び率順にまとめると、ファストフード7.1%、ディナーレストラン5.2%、パブ・ビアホール5.1%、喫茶4.0%。ファミリーレストラン2.4%。唯一居酒屋が1.5%マイナスとなった。

>全店データ(前年同月比)の表はこちらから

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