コンビニnews|セブン&ローソン/8月めどに成人向け雑誌の販売を中止
(株)セブン‐イレブン・ジャパン(東京都千代田区、古屋一樹社長)と(株)ローソン(東京都品川区、竹増貞信社長)は、「成人向け雑誌」の販売を国内の全店舗で原則として中止することを決定した。
「成人向け雑誌」とは、「各都道府県青少年育成条例等で定められた未成年者(18歳未満者)への販売・閲覧等の禁止に該当する雑誌、およびそれらに類似する雑誌類」(一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会のガイドラインより抜粋)。
昨今は、女性や子どもの利用客が増えており、「子どもの目に触れないようにしてほしい」といった要望も数多く寄せられている。
また、訪日外国人が増えるラグビー・ワールドカップや東京五輪・パラリンピックを控えて、イメージ低下を防ぐ狙いもある。
セブン-イレブン・ジャパンは全国2万0700店舗中(2018年12月末現在)、1万5000店で成人向け雑誌を販売しているが、8月末までに中止する予定だ。
同社の成人向け雑誌の売上構成比は1%未満で、毎年、売上げは鈍化している。
ローソンでは、これまで成人向け雑誌の取扱いは加盟店が判断していた。そんななか、(株)ローソン沖縄が運営する沖縄県の全店舗(231店:2018年12月末現在)では、2017年11月から、既に成人向け雑誌の取扱いを中止している。これが顧客や加盟店の理解を得られたことで、同じく8月末までに全国店舗(1万4574店:2018年12月現在)で販売を中止することとなった。
(株)ファミリーマートは、昨2018年4月に直営店を含む約2000店で取り扱いをやめている。取り扱いについては加盟店の選択制となっているが、今後、成人向け雑誌の販売について検討していくという。
さらに、(株)イオン傘下のミニストップ(株)は、2018年1月から全店で成人向け雑誌の販売を中止している。
これを機に、他のコンビニチェーンにも、販売中止が波及する可能性がありそうだ。
【結城義晴の述懐】アメリカではCVSヘルス傘下のドラッグストアCVSファーマシーが、2014年9月に、顧客・患者の健康改善に取り組むためとして、店鋪でのタバコ販売停止を実施した。その後、全米28州・地域の司法長官が連名で、米小売り大手5社に対して、全タバコ製品の販売停止を要請した。その5社とはウォルマート、クローガー、セーフウェイ、そしてドラッグストア1位のウォルグリーン、3位のライト・エイド。日本のコンビニがタバコ販売を中止することはないだろうが、まずは成人向け雑誌ということだ。