年末年始SC統計|既存SC売上高は前年比18.0%増、レジ客数ともに回復傾向

(一社)日本ショッピングセンター協会(東京都文京区、清野智会長)が「2021-22年 年末年始SC販売統計調査」を発表した。

①年末年始の全期間(12/28~1/3)
この期間のSC売上高は前年比プラス18%だった。今期は、前年と比較して新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いていたこともあり、売上高、レジ客数ともに回復傾向となった。

特に中心地域では前年の落ち込みが大きかった反動もあり、売上高は前年比プラス26%となった。県を跨る移動制限がなかったため、大都市では広域移動を伴う来客に回復傾向が見られた。また、前年は帰省を自粛するムードが強かったが、今期は青森、金沢、岡山などの中都市では二年振りに帰省客で賑わったSCが多かった。

業種別では、飲食が好調だった。緊急事態宣言などの発出がなく、アルコール提供を含め通常営業できたことにより、前年は自粛した忘年会・新年会を少人数で行う姿が多く見られた。フードコートもファミリー客を中心に賑わった。帰省客が増加したことで土産も好調だった。また、年末にかけての気温低下に伴い、衣料品はアウターなど高単価の重衣料がけん引し、売上げを伸ばした。一方で、商品確保に課題も残り、1月にバーゲン品が欠品となったテナントは伸び悩んだ。

②年末(12/28~12/31)
年末の売上高は前年比プラス14%、レジ客数も同プラス14%で、客単価はほぼ前年並みとなった。前年同期間と比べ、外出や帰省が活発化し、来館者数が増加した。また、前年に売上高を伸ばした年末年始用の生鮮食品やおせち料理は、コロナ下における巣ごもり需要の定着もあって、前年同様好調であった。ただし、日別で見ると、28日(火)は売上高が前年比プラス2%、レジ客数はプラス5%に留まった。これは、都市部のSCでクリスマス期の24日(土)・25日(日)に売上高が集中したことや、25日(土)~28日(火)にかけて日本海側を中心に広い範囲で記録的な大雪となったことが影響したと考えられる。

③年始(1/1~1/3)
年始の売上高は前年比プラス22%と前年を大きく上回った。前年は年始に感染者が急増し外出自粛ムードが見られたが、今期は、新春イベントや福袋販売といった販促施策を感染対策に配慮しながら実施したSCも多く、前年より大幅に客数を増やし、前年比を伸長する結果となった。購入意欲の高まりによって、食料品などでも高額品の売行きがよく、客単価増につながった。また、前年大幅に減少した初詣客の戻りもあって、飲食を中心に賑わいが見られた。

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