8月商業統計|商業販売額49.0兆円2.0%増/小売販売額13.7兆円2.8%増

経済産業省大臣官房調査統計グループが2024年8月の「商業動態統計速報」を発表した。「商業」とは「小売業」と「卸売業」の総称であり、小売業・卸売業を営む企業と事業所・店舗の事業活動に関する動向を把握することを目的に調査される。

具体的には商業販売額の動向として、卸売業販売額と小売業販売額の動向、そして業態別の販売額の動向として百貨店・スーパー販売額、コンビニエンスストア、家電大型専門店、ドラッグストア、ホームセンターの統計数値が発表される。

8月の商業販売額は49兆0810億円、前年同月比2.0%増となった。このうち、卸売業は35兆3080億円で1.7%増、小売業は13兆7720億円で2.8%増加した。商業販売額の季節調整済前月比は2.0%低下した。卸売業は2.6%の低下、小売業は0.8%の上昇となった。

卸売業と小売業の動向を見ていく。

卸売業を業種別で見ると、農畜産物・水産物卸売業が前年同月比11.1%増、化学製品卸売業が5.5%増、食料・飲料卸売業が3.8%増、機械器具卸売業が3.3%増、鉱物・金属材料卸売業が2.5%増、家具・建具・じゅう器卸売業が1.6%増となった。

一方、各種商品卸売業が9.8%減、建築材料卸売業が8.0%減、繊維品卸売業が6.6%減、医薬品・化粧品卸売業が5.9%減、衣服・身の回り品卸売業が3.5%減、その他の卸売業が0.6%減となった。

小売業を業種別で見ると、織物・衣服・身の回り品小売業が11.3%増、その他小売業が6.1%増、機械器具小売業が4.0%増、医薬品・化粧品小売業が2.7%増、各種商品小売業(百貨店など)が2.6%増、飲食料品小売業が2.2%増、自動車小売業が1.7%増、無店舗小売業が1.0%増となった。

一方、燃料小売業が1.4%減少した。

続いては小売業の業態別動向を見る。

百貨店・スーパー販売額は1兆8691億円、前年同月比4.7%増となった。百貨店は4437億円で3.4%増、スーパーは1兆4254億円で5.0%増。

また商品別にみると、衣料品は2.6%増、飲食料品は5.0%増、その他は4.8%増となった。

百貨店の動向として、主力商品である衣料品は、身の回り品が7.3%増、紳士服・洋品が5.6%増、婦人・子供服・洋品が3.7%増、その他の衣料品が3.6%減となったため、衣料品全体では5.1%増加した。飲食料品は1.3%減。その他は家庭用電気機械器具が8.1%増、その他の商品が7.7%増、家具が12.4%減、食堂・喫茶が3.8%減、家庭用品が1.1%減となったため、その他全体では5.4%の増加となった。

またスーパーの動向として、主力商品である飲食料品は5.7%増加した。一方で、衣料品は、紳士服・洋品が5.9%減、婦人・子供服・洋品が5.3%減、身の回り品が4.2%減、その他の衣料品が1.0%減となったため、衣料品全体では4.8%の減少となった。その他は、家庭用品が9.0%増、家庭用電気機械器具が7.9%増、その他の商品が3.7%増、食堂・喫茶が0.2%増、家具が6.8%の減となったため、その他全体では4.5%増加した。

また既存店ベースでは、百貨店・スーパーが4.4%増。百貨店は3.8%増、スーパーは4.6%増となった。

コンビニエンスストアの商品販売額およびサービス売上高は、1兆1466億円で0.7%増。店舗数は5万5995店で0.3%減少している。

内訳は、商品販売額が1兆0979億円の1.2%増、サービス売上高が487億円の9.9%減少。また商品販売額のうち、ファーストフードおよび日配食品が4095億円で1.5%減、加工食品が3336億円で2.8%増、非食品が3548億円で2.9%増だった。

最後に8月の専門店の販売額をまとめる。業態別の詳細は別項で報告する。

家電大型専門店販売額は3891億円、前年同月比3.6%増。⇒詳細
ドラッグストア販売額は7830億円、7.4%増。⇒詳細
ホームセンター販売額は2984億円、7.9%増。⇒詳細

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