Amazon news|第3Q総収入1108億ドル(15%増)/経費増で純利益50%減
アマゾン・コム(ワシントン州シアトル市、アンディ・ジャシーCEO)は、9月30日で終わった2021年12月期の第3四半期決算を発表した。
売上高は548億7600万ドル(1ドル100円換算で5兆4876億円)で前年同期比4.0%増加、AWSなどのサービスを含む総収入は1108億1200万ドル(11兆0812億円)で15.3%増加した。一方、営業利益は21.7%減少して48億5200万ドル(4852億円)、純利益は50.2%減少して31億5600万ドル(3156億円)と、増収減益だった。
アンディ・ジャシーCEOは第3四半期の減益要因として、人件費高騰によるコスト急増、グローバルサプライチェーン問題、物流コストの増加などを挙げている。しかし、同社の経営方針は、短期の利益よりも長期的な顧客満足を重視しており、設備投資についても同様であると述べている。
部門別では北米部門の売上高が655億5700万ドル(6兆5557億円)で10.4%増、営業利益は8億8000万ドル(880億円)で60.9%の減少。国際部門は売上高が291億4500万ドル(2兆9145億円)で57.9%増加したものの、9億1100万ドルの営業損失を計上した(前年度は4億0700万ドルの営業利益)。AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)の売上高は161億1000万ドル(1兆6110億円)で38.9%増、営業利益が48億8300万ドル(4883億円)で38.1%増加し、部門別では唯一増収増益だった。
部門別売上構成比は、北米が59%、国際が26%、AWSが12%。売上伸び率は北米が10%、国際が16%、AWSが39%で、やはりAWSの勢いが加速している。
なおチャネル別では、オンライン・ストアの売上高は前年度から3%増(為替の影響を除いた伸び率:3%増)、リアル店舗は13%増(12%増)、第三者セラーは19%増加(18%増)、サブスクリプション・サービスは24%増(23%増)だった。
主なコストの前年比増加率は、フルフィルメントが26%、テクノロジー/コンテンツが31%、マーケティングが47%、一般管理費が29%となる。
アマゾンの「目先の利益よりも長期的な成長」という経営方針は以前から変わっていない。2017年度までは純利益率2%以下が続き、2018年から4%以上に増え、2020年は5.5%まで増加したが、今年度は少し逆戻りしている。