12月商業動態統計|販売額52.9兆円6.2%増/2021年販売額は551.9兆円
経済産業省が、12月度の商業動態統計速報を発表した。商業とは小売業と卸売業の総称であり、小売業・卸売業を営む企業と事業所・店舗の事業活動に関する動向を把握することを目的に、毎月、調査・発表される。
その12月の商業販売額は52兆9000億円で、前年同月比6.2%増となった。商業販売額とは小売業と卸売業の合計販売額になる。これを卸売業、小売業別にみると、卸売業は38兆2440億円の8.1%増、小売業は14兆6560億円の1.4%増。
また商業販売額の季節調整済前月比は1.0%の減少となった。卸売業は同1.4%減、小売業は同1.0%の減だった。
その結果、2021年の商業販売額は551兆8690億円、前年比6.0%の増加となった。卸売業は401兆3820億円、同7.6%増、小売業は150兆4860億円、同1.9%増である。
小売業を業種別にみると、ガソリンの高騰もあって燃料小売業が前年同月比23.3%の増だ。そしてコロナ禍で伸長している無店舗小売業が同7.1%の増、各種商品小売業(百貨店など)が同3.0%の増、織物・衣服・身の回り品小売業が同1.2%の増、医薬品・化粧品小売業が同1.2%の増、飲食料品小売業が同0.7%の増加となった。
業態別にみると、百貨店・スーパー販売額は2兆1389億円と、前年同月比1.7%の増加だ。そのうち百貨店は6532億円の8.3%増、スーパー(総合スーパーと食品スーパー)は1兆4857億円の1.0%減。
商品別にみると、衣料品は同7.6%の増加、飲食料品は同0.2%の増加、その他は同2.3%の増加。なお、百貨店・スーパーの既存店に当たる季節調整済前月比は、▲0.8%の低下となった。百貨店は同0.9%の上昇、スーパーは同1.1%減。
2021年の百貨店・スーパー販売額は19兆9073億円、前年比でみると、0.9%の増加だ。百貨店は4兆9030億円(4.5%増)、一方、スーパーは15兆43億円(0.3%減)となっている。
12月のコンビニエンスストアの商品販売額およびサービス売上高は1兆596億円で前年同月比3.8%の増加だ。商品販売額は9848億円で前年同月比2.7%増。また、サービス売上高は748億円で前年同月比21.3%の増加だった。
その結果、2021年のコンビニエンスストアの商品販売額とサービス売上高は、11兆7601億円となり、前年比1.3%の増収だ。
12月のドラッグストアの販売額は6583億円で1.2%増、家電大型専門店は4728億円で8.3%減、ホームセンターは3310億円で4.0%減。
したがって12月は6業態の中で百貨店とコンビニエンスストアとドラッグストアが増収となった。
百貨店 +8.3% (6532億円)
コンビニエンスストア +3.8%(1兆596億円)
ドラッグストア +1.2%(6583億円)
スーパー ▲1.0%(1兆4857億円)
ホームセンター ▲4.0%(3310億円)
家電大型専門店 ▲8.3%(4728億円)